貧血は様々な種類があり、単に鉄不足かどうか見るだけでは不十分です。
複数の検査項目を合わせて判断し、原因を特定していかなければいけません。
※この記事を読んで、個人で治療方針を変えることは危険です。参考にする程度に留めてください。
目次
【赤血球数】
男性:420~550(万/μℓ)
女性:400~500
↑脱水
↓出血、鉄不足、タンパク質不足
【ヘモグロビン(Hb)】
男性:13.5~17.0(g/dl)
女性:13.0~15.0
↑脱水
↓出血、鉄不足、タンパク質不足
【ヘマトクリット(Ht)】
男性:45~50(%)
女性:40~45
↑脱水
↓出血、鉄不足、タンパク質不足
【MCV(平均赤血球容積)】
男女:90(fl)
↑葉酸、VB12不足、胃酸分泌低下(溶血性貧血、巨赤芽球性貧血、再生不良性貧血の恐れ)
↓鉄不足、タンパク質不足
(鉄欠乏性貧血、慢性出血性貧血の恐れ)
【MCH(平均赤血球血色素量)】
男女:31~32(pg)
↑(溶血性貧血、巨赤芽球性貧血、再生不良性貧血の恐れ)
↓鉄不足、タンパク質不足
(鉄欠乏性貧血、慢性出血性貧血の恐れ)
【MCHC(平均赤血球血色素濃度)】
男女:32~33(%)
↑脱水
↓鉄不足、(鉄欠乏性貧血、慢性出血性貧血)
【TIBC(総鉄結合能)】
男女:300(μg/dl)
↑鉄不足
↓炎症、溶血、肝障害、タンパク質代謝低下
【TSAT(トランスフェリン飽和度)】
血清鉄/TIBC×100
男女:20(%)
↓鉄不足
【血清鉄】
男女:100
↑活性酸素、溶血
↓鉄不足、炎症
【フェリチン(貯蔵鉄)】
男:9~275(ng/mL)
女性:4~87
↑炎症、腫瘍
↓鉄不足(12以下)
Hb、Ht、MCH、MCHC、血清鉄、TIBCの数値から鉄欠乏が読み取れる。
MCVも高いため、葉酸・VB12不足による再生不良性貧血、巨赤芽球性貧血の可能性もある。
鉄欠乏の所見がみられているにも関わらず、フェリチン値が高いのは炎症によりマスクされている可能性がある。
血液データを見る限り、鉄欠乏性貧血の症状を起こしている可能性があります。
しかし、鉄欠乏だから鉄を足すはNGです。
なぜ身体の鉄が少なくなったのかを詳しく分析する必要があります。
鉄不足になる原因は
・鉄の摂取量が少ない
・鉄の必要量が多い(妊婦、授乳中)
・鉄の喪失が多い
・鉄の吸収障害など
鉄の吸収障害があった場合は、鉄を足すのは逆効果です。
他の検査数値、症状、食事などから総合的に判断する必要があります。
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