糖新生とは何か?エネルギー不足を防ぐ体の仕組みをわかりやすく解説

一般社団法人臨床栄養医学協会

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糖新生とは何か?エネルギー不足を防ぐ体の仕組みをわかりやすく解説

体の中には「糖新生」という仕組みがあります。

これは、体の中でエネルギーを作り出すという大切な働きをします。

栄養学を学ぶ上でも、この糖新生は様々な関わりがあって避けては通れないものです。

 

でも、糖新生について調べようとすると、難しい言葉がたくさん出てきて、理解するのが大変かもしれません。

そこでこの記事では糖新生についてわかりやすく説明します。

 

体の中でどんなことが起きているのか、筋肉や運動とどう関係があるのか、そして食べ物の選び方についても触れていきます。

健康的な体づくりのためにも、糖新生に関する情報を詳しく解説していきます。

 

糖新生(とうしんせい)とは?

糖新生(とうしんせい)とは?

糖新生は、私たちの体の中で行われる大切な働きです。

体がエネルギーを作り出す方法の一つで、健康を保つのに欠かせません。

ここでは、糖新生の仕組みと、なぜそれが大切なのかについて、わかりやすく説明していきます。

 

糖新生の基本メカニズム

糖新生とは、体が新たに糖(ブドウ糖)を作り出す反応のことを指します。

糖は人間が生きていくために欠かせないものです。

通常は食事から摂取した炭水化物を分解して得られる糖(グルコース)をエネルギー源として使用します。

 

しかし、空腹時や炭水化物の摂取が不足している時には、体は別の方法でエネルギーを作り出す必要があります。

なぜなら、脳や赤血球などの重要な臓器は、グルコースで作られたエネルギーしか使えないからです。

そこで糖新生が行われます。

 

体内にある様々な物質を原料として、主に肝臓と腎臓でグルコースを生成するのです。

原料には、筋肉からのアミノ酸、筋肉や赤血球からの乳酸、脂肪組織からのグリセロールなどがあります。

この反応によりグルコースが作られ、血糖値が維持され、エネルギーが確保されます。

 

糖新生の役割と重要性

糖新生には2つの重要な役割があります。

 

まず1つ目は血糖値の維持です。

血糖値が低くなりすぎると、低血糖という状態になります。

低血糖になると、めまいやふらつき、冷や汗、手の震えなどの症状が出て、体に良くありません。

 

特に脳や赤血球など、糖からエネルギーを得ている大切な部分が上手く働けなくなってしまいます。

そこで糖新生が行われます。

糖新生によって、体の中で新しく糖を作り出し、血液の中の糖の量を適切に保つことができるのです。

 

2つ目はエネルギー需要への対応です。

通常はエネルギーが肝臓や筋肉に貯蔵されていますが、激しい運動や長時間活動ではそれが使い果たされてしまいます。

そんな時に肝臓で糖新生が行われ、エネルギーが産生されます。

 

このように糖新生は、血糖値の維持とエネルギーの供給と2つの重要な役割を担っており、様々な場面で私たちの体を支えています。

次に、具体的にどのような状況で糖新生が起こりやすいのか見ていきましょう。

 

糖新生が起こりやすいケースとは?

糖新生が起こりやすいケースとは?

糖新生は、体がエネルギーを必要とする際に活発に行われます。

特定の状況や条件下で、より起こりやすくなります。

糖新生が特に活発になる状況や、私たちの日常生活との関わりについて見ていきましょう。

 

空腹時やケトジェニックダイエット中

空腹時やケトジェニックダイエット中に糖新生が活発になるのは、体がエネルギーを確保する必要があるからです。

ケトジェニックダイエットでは、炭水化物の摂取を大幅に制限します。

そのため、体内のグルコースが不足した状態が続きます。

 

通常、体は炭水化物をグルコースに分解してエネルギーを得ますが、炭水化物が不足するとその代わりに脂肪を分解し、ケトン体を生成してエネルギーとして利用します。

しかし、赤血球などの一部の組織や臓器、特に脳はケトン体ではエネルギーを得ることができません。

 

そこで糖新生を通じて必要なグルコースを生成するのです。

このように、空腹時やケトジェニックダイエット中に糖新生が活発化することで、体はエネルギーバランスを維持し、重要な機能を支えています。

 

ストレスとホルモンの影響

ホルモンとは、体内でメッセンジャーのような役割を持ち、さまざまな機能を調節しています。

ストレスを感じると、体はエネルギーを必要とする状況になります。

例えば、試験前の緊張や運動後の疲労時には、体はより多くのエネルギーを消費します。

このとき、コルチゾールや成長ホルモンなどのホルモンが分泌され、糖新生が促進されるのです。

 

コルチゾールは副腎から、成長ホルモンは脳の下垂体から分泌されます。

これらのホルモンは、ストレス時に糖新生を活性化し、血糖値を上げて必要なエネルギーを供給します。

空腹時もストレス状況と見なされるため、これらのホルモンが分泌され、糖新生が促進されます。

つまり、ストレスを感じたとき、コルチゾールや成長ホルモンによって糖新生が活発になり、体は必要なエネルギーを確保するのです。

 

糖尿病患者の場合

糖尿病は、血糖値のコントロールが適切にできない状態が原因で発生する病気です。

糖尿病と糖新生の関係は非常に深いものがあります。

 

通常、糖新生は空腹時やストレス時に体がエネルギーを得るための自然な反応です。

この反応によって、体は必要なエネルギーを作り出します。

 

しかし、糖尿病患者では、この反応が過剰に起こることがあります。

それは、血糖値が高い状態であっても、体がエネルギー不足を感じてしまい、糖新生を必要以上に促進するためです。


糖尿病の主な原因の一つに、インスリン抵抗性があります。

インスリンは血糖値を下げる働きを持つホルモンですが、インスリン抵抗性があると体の細胞がインスリンの作用に鈍感になり、血糖値が適切にコントロールできなくなります。

その結果、体はさらに多くのインスリンを分泌しようとしますが、血糖値は正常化されません。

 

このような状態で糖新生が活発に行われると、血糖値はさらに上昇し、悪循環に陥ってしまうのです。

つまり、糖新生が過剰に活性化されることで、糖尿病患者はますます血糖値のコントロールが難しくなります。

 

長期的に血糖値が高い状態が続くと、心臓病、腎臓病、視力障害などの合併症のリスクが高まります。

そのため、糖尿病の早期発見と適切な管理が重要になります。

 

血糖コントロールが難しいと感じたり、体調の変化に気付いたりした場合は、早めに医師に相談することをおすすめします。

医師による適切な診断と治療、そして管理栄養士による食事指導を受けることで、糖尿病の管理が可能になるでしょう。

 

糖新生と健康の重要な関係性

糖新生と健康の重要な関係性

糖新生は、私たちの体がエネルギーを生成し、健康を維持するために不可欠な反応であることを説明してきました。

しかし、糖新生が常に有益というわけではなく、特定の状況下では健康にリスクをもたらす可能性もあります。

この章では、糖新生と健康の関係性について深く掘り下げていきます。

 

カタボリック状態と筋肉分解のリスク

体の中で起こるカタボリック状態と糖新生は、密接に関係していますが、それぞれ違う反応です。

カタボリック状態とは、体がエネルギー不足になったとき、筋肉などの体の組織を分解してエネルギーを作り出す状態のことです。

一方、糖新生は、このカタボリック状態の中で活発になる大切な反応の一つです。

 

糖新生の主な役割は、体がエネルギーを必要としているときに、アミノ酸や脂肪酸から新しくグルコースを作ることです。

ただし、糖新生が必要以上に活発になると問題が起きることがあります。

 

例えば、筋肉のタンパク質が大量に分解されて、そこから取り出されたアミノ酸がグルコースを作るための材料として使われてしまうのです。

これが続くと、筋肉が減ってしまう可能性があります。

 

つまり、カタボリック状態において糖新生は必要不可欠ですが、同時にそれが過剰になると筋肉分解のリスクにもつながる、というジレンマがあるのです。

カタボリック状態が長期化すれば、過度の筋肉分解が進行し、筋肉量の減少、基礎代謝の低下などのリスクが高くなります。

 

そのため、筋肉量の維持が重要な場合は、過剰な糖新生による筋肉分解に注意を払う必要があります。

適切な食事管理でエネルギー供給をコントロールし、カタボリック状態と糖新生のバランスを取ることが肝心です。

 

肝臓が果たす重要な役割とは

肝臓は体内の代謝を調節する重要な臓器です。

食事から得たエネルギーはグリコーゲンとして肝臓に蓄えられ、必要に応じて分解されエネルギーとして利用されます。

これにより血糖値が一定に保たれます。

 

さらに肝臓は、先ほども説明したように、空腹時やエネルギー不足の際に糖新生を行います。

これによって、脳などの重要な臓器に必要なエネルギーを届けているのです。

肝臓が健康であれば、こうした体内の複雑な働きはスムーズに行われます。

 

しかし肝臓に障害があると、エネルギー代謝や糖新生がうまく働かず、血糖コントロールが困難になり、エネルギー供給が不安定になる可能性があります。

肝臓が健康であることが、エネルギーを作り出す体内の仕組み全体を円滑に回すために欠かせません。

 

血糖値とインスリン

血糖値とは、文字通り血液中の「糖(グルコース)」の濃度のことを指します。

私たちが食べ物から糖分を摂取すると、それが消化・吸収されて血液中に入ります。

血糖値が高ければ高いほど、血液中の糖分濃度が高いということになります。

 

健康を維持するには、この血糖値をある一定の範囲内に保つ必要があります。

血糖値が高すぎても低すぎても、様々な健康トラブルの原因になりかねません。

そこで重要な役割を果たすのが、インスリンというホルモンです。

 

インスリンは、膵臓から分泌されるホルモンで、血液中の糖分を細胞に取り込む働きがあります。

食事から糖分を摂取すると、血糖値が上がります。

すると膵臓がその上昇を感知し、インスリンを出します。

分泌されたインスリンが細胞に作用することで、余分な糖分が細胞に取り込まれ、結果として血糖値が下がるのです。

 

しかし、何らかの理由でインスリンの感受性が低下すると、このメカニズムがうまく働かなくなってしまいます。

細胞がインスリンの指示に従わず、血液中の糖分を取り込めなくなるため、血糖値が高止まりした状態、つまり高血糖が起こるのです。

高血糖状態が続くと、今度は体がエネルギー不足と勘違いして、糖新生を過剰に活性化させてしまいます。

 

その結果、さらに多くの糖分が血液中に供給され、悪循環に陥ってしまうのです。

このように、血糖値とインスリンの関係を正しく理解し、適切な範囲に保つことが、糖新生のコントロールや健康維持において極めて重要になるのです。

 

次の章では、糖新生を避けるための具体的な栄養管理について詳しく説明していきます。

正しい食事と生活習慣の改善により、健康を維持し、糖尿病の予防に役立てることができます。

 

糖新生を避けるための栄養管理

糖新生を避けるための栄養管理

糖新生は、体がエネルギーを必要とする際に起こる生理的なはたらきです。

しかし、過剰に糖新生が活性化されると、様々な健康上の問題を引き起こす可能性があります。

そこで大切になるのが、適切な栄養管理による糖新生のコントロールです。

 

糖新生を防ぐための適切な食事タイミング

糖新生は、空腹時やストレス時、運動後など、体がエネルギーを求める状況下で活発化しがちです。

したがって、適切な食事のタイミングを守ることが、糖新生を抑える大切なポイントになります。

今からそのポイントを4つに分けて詳しく解説します。

 

1.空腹を避ける

長時間の空腹状態は、糖新生を過剰に引き起こしてしまう大きな要因となります。

私たちの体は、ある程度の空腹時間が続くと、エネルギー不足と判断し、糖新生のスイッチが入ってしまうのです。

 

具体的には、食事から4〜5時間以上が経過すると、体はエネルギー残量が少なくなったと感知します。

そうなると、肝臓に蓄えられたグリコーゲンの分解や、筋肉などのタンパク質の分解を通じて、糖新生が行われます

 

長時間の空腹状態が続けば続くほど、この糖新生は過剰な状態に陥ります。

結果として、必要以上に血糖値が上昇し、健康リスクにもつながりかねません。

また、筋肉が分解される影響で、基礎代謝の低下も起こり得ます。

 

このリスクを回避するには、1日3食しっかりと食事を摂ることが重要です。

さらに、おやつなどを挟むことで、食事から食事までの長い空腹時間を短縮するよう心がけましょう。

特に空腹感を覚えた時には、軽い間食を取るなどして、糖新生が必要以上に働きすぎないようにする必要があります。

 

短い空腹時間を保つことで、体は安定したエネルギー状態を保つことができます。

その結果、糖新生が不必要に高まるリスクを最小限に抑えられるのです。

健康維持のためにも、空腹を避けることは欠かせないポイントになります。

 

2.朝食をしっかりと食べる

朝食を抜くと、夜間から続く長時間の空腹状態が糖新生を過剰に刺激してしまう可能性が高まります。

睡眠中は食事を摂らないため、朝食を抜くと12時間以上の空腹が続くことになります。

そうなれば、体はエネルギー不足と判断し、糖新生のスイッチが入ってしまうのです。

 

朝食を摂ることは、糖新生のコントロールだけでなく、一日を健康的に過ごすためにも重要な意味を持ちます。

適切な朝食は基礎代謝を高め、活動的な一日を支える大きなエネルギー源となります。

反対に朝食を抜くと、身体に負担がかかり活力が低下してしまいがちです。

 

さらに、適切な朝食は食欲のコントロールにも役立ちます。

満腹感が持続するため、空腹による過食や間食の過剰摂取を防ぐ効果も期待できます。

これにより、健康的な食生活の基礎が整えられます。

 

3.昼食と夕食の間に間食を挟む 

昼食と夕食の間が空くことで、夕方になると強い空腹感を感じるケースは多くあります。

このような状況は、低血糖のリスクを高める可能性があります。

低血糖とは、血糖値が基準値を下回る状態を指し、めまい、イライラ、倦怠感などの症状が現れる場合があります。

 

これを防ぐためには、昼食から4〜5時間後を目安に、適切な間食を摂取するのが良いでしょう。

間食を挟むことで、空腹時間を分散させ、血糖値の低下を防ぐことができるからです。

ここで重要なのは、間食の内容です。

おにぎりや果物など、炭水化物を中心とした食品が良いでしょう。


炭水化物は血糖値を上昇させる作用があり、空腹感を和らげてくれます。

一方で、脂質やたんぱく質の過剰摂取は避けた方がよいでしょう。

 

これらは血糖値への影響が緩やかなため、空腹感を十分に抑えられない可能性があるためです。

このように、昼食と夕食の間に適切な間食を摂取することで、長時間の空腹状態を回避し、低血糖のリスクを最小限に抑えることができます。

 

4.運動前後の食事タイミング

運動時は体のエネルギー消費が活発になるため、適切な栄養補給が重要になります。

運動の60〜90分前を目安に、炭水化物を中心とした食事を摂りましょう。

 

運動前の良い選択肢は、バナナ、さつまいも、白米、全粒パンなどです。

これらは消化が良く、持続的にエネルギーを供給してくれます。

単なる砂糖や菓子類ではなく、食物繊維も含まれているのが理想的です。

 

運動に入ると筋肉でグリコーゲンが消費され、一時的に血糖値は低下傾向になります。

しかし、事前に適度な炭水化物を摂っていれば、血糖値の低下は緩やかになり、運動パフォーマンスを維持できます。

そして運動後は、タンパク質とともに再び炭水化物を摂ることが大切です。

 

理想的なタイミングは運動から2時間以内です。

たとえばプロテインシェイクに全粒パンやバナナを加えるなど、タンパク質と糖質をゆっくり吸収できる食品を組み合わせましょう。

運動で消費したエネルギーを補給するだけでなく、この組み合わせには筋肉の修復と成長を助ける働きもあります。

 

運動に伴う筋肉への負荷から適切に回復し、さらなる強化につながるのです。

このように、運動前後の食事タイミングを意識することで、運動のパフォーマンスを維持しながら、筋肉の修復と成長をサポートできます。

 

以上が食事タイミングのポイント4つをご紹介しました。

食事のタイミングを工夫することで、糖新生が頻繁に行われるリスクを最小限に抑えられます。

そして、次の章で解説していくバランスの良い食事と併せて実践していきましょう。

 

バランスの取れた食事で糖新生を抑える

低血糖の状態は糖新生を引き起こす原因の一つです。

低血糖になると、めまい、イライラ、倦怠感など気分が優れなくなります。

これを防ぐためには、食事のタイミングと内容を工夫することが何より大切です。

以下に、低血糖を防ぎ、糖新生を起こさせないための食事について説明します。

 

1.GI値の低い食品を選ぶ

血糖値の急上昇を防ぐには、食べ物のGI値(グリセミック指数)に注目することがポイントです。

GI値とは、その食べ物が体に取り入れられた後、血糖値をどれくらい上げるかを表す数値のことです。

高いGI値の食べ物を食べると、血糖値が一時的に急上昇してしまいます。

一方で、低GI値の食べ物なら、血糖値は穏やかに上がるので、血糖コントロールがしやすくなります。

 

こちらはGI値を高い順で並べた炭水化物の食材の一例です。

GI値

食品

85

じゃがいも(野菜)

73

白米(穀物)

72

トウモロコシ(野菜)

70

パンプキン(野菜)

66

レーズン(果物)

58

スパゲッティ(麺類)

55

玄米(穀物)

55

オーツ麦(穀物)

54

うどん(麺類)

53

ブルーベリー(果物)

51

バナナ(果物)

50

全粒小麦(穀物)

49

オレンジ(果物)

46

キウイ(果物)

44

サツマイモ(野菜)

40

ほうれん草(野菜)

36

リンゴ(果物)

35

大麦(穀物)

32

人参(野菜)

15

大豆(豆類)

GI値は食後血糖値の上昇を示す指標であり、70以上が高GI食品、56-69が中GI食品、55以下が低GI食品とされます。

 

【低GI食品の例】

  • 穀物:玄米、雑穀、全粒粉パン
  • 豆類:大豆製品、インゲン豆など
  • 野菜:ほうれん草、キャベツ、人参など
  • 果物:りんご、オレンジ、キウイフルーツなど



そしてこれらの低GI食品に共通しているのは「食物繊維」が豊富に含まれていることです。

食物繊維は消化を穏やかにし、急激な血糖値の変動を防いでくれます。

しかしながら低GI食品を選ぶことは大切ですが、それだけでは不十分です。

特に主食の選び方にも注意を払う必要があります。

 

2.主食の種類を選ぶ

GI値での説明でもあったように、血糖値の急上昇を防ぐためには、食物繊維の摂取が非常に重要です。

ご飯やパン、麺類を単体で食べると、血糖値を急上昇させる原因になります。

主食には必ず食物繊維の多い野菜を一緒に取り入れましょう。

 

また野菜を沢山取り入れることで、血糖値の上昇を和らげる効果が期待できます。

これらの食品は、白米やパン、うどんなどの精製された主食に比べ、消化が穏やかなので血糖値が急上昇しにくくなります。

ただし、低GI食品を選ぶだけでは不十分です。主食の量と組み合わせ方にも気をつける必要があります。

 

例えば、下記のような組み合わせをおすすめします。

  • 玄米おにぎり+かぼちゃの煮物
  • 全粒粉パン+野菜を具だくさん入れたスープ
  • 蕎麦+温野菜やきのこ類をトッピング

このように、主食には必ず食物繊維の多い野菜などを一緒に摂ることで、血糖値の上昇をより緩やかにできます。

 

低GI食品と食物繊維を意識し、主食と野菜をバランス良く組み合わせることで、自然と血糖値のコントロールが可能になります。

もちろんタンパク質や脂質も大事ですが、糖新生を防ぐには、まずは炭水化物の種類に気をつけることが最も重要です。

バランスの良い食生活で、低血糖を予防し、糖新生を抑えていきましょう。

 

まとめ

今回は糖新生について詳しく解説してきました。

糖新生とは、肝臓で糖を作り出す反応のことで、体にとって必要不可欠なものなのですが、過剰に行われると健康に悪影響があるかもしれません。

空腹時やストレス、糖尿病の方は特に注意が必要です。

 

そこで大切になってくるのが、賢い食生活です。

低GI食品を選んだり、主食に必ず野菜を組み合わせるなど、バランスの良い食事を心掛けましょう。

こうすることで、血糖値のコントロールができ、糖新生が過剰にならずに済みます。

まずは今回の知識を活かして、自分に合った食生活を見つけてみてください。

 

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お問い合わせ・お申し込み

臨床栄養医学協会 

URL:https://eiyoigaku.or.jp/

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