今、スポーツの分野で最も注目されているのがアスリート栄養学です!
以前は練習方法や練習量などがパフォーマンスを上げるために重要とされてきましたが、最近では栄養の重要さも周知されるようになってきました。
必要な栄養を摂れていなければ、どれだけいいトレーニングを積んでも、パフォーマンスアップには繋がりません。
なぜなら、私たちの身体は食べたもので作られているからです。
そのため、トレーニングに合わせて栄養を摂る必要があります。
しかし、SNSやテレビなど栄養に関する情報が溢れ、間違った情報がまぎれてしまっているのも事実です。
間違った情報を実践してしまうとパフォーマンスを下げてしまったり、怪我に繋がったりします。
最悪、選手生命が短くなってしまう危険性もあります。
そのため、アスリート栄養学を学ぶ必要があるんです。
この記事ではアスリート栄養学とは何か、学ぶ重要性などをお伝えしていきます。
合わせてアスリートにあった栄養の情報や実際に現場で活用する為の方法もお伝えしいくので是非最後までご覧ください!
目次
アスリート栄養学とは
アスリート栄養学とはアスリートがよりパフォーマンスを向上させるために栄養面からサポートすることを目的とした学問です。
一般の人よりも活動量が多く、身体への負担も高いため栄養がより多く必要となります。
また、競技、年齢、性別、トレーニングの内容によって必要な栄養素が変わってくるため個々に合わせた専門的な知識が必要となります。
最近ではアスリート栄養学が注目され始め、トップレベルの選手やチームに専属の管理栄養士をつけていることも多いです。
テレビなどで試合中や試合前後に選手がバナナやエネルギーゼリーなどの食品を摂っているところを見たことはありませんか?
普段の食事だけでなく試合で力を発揮するために試合前から逆算して栄養を摂るように戦略を立てているのです。
そういった緻密な計算により、アスリートの力を最大限に引き出しています。
スポーツをしている人またはサポートしている人にとって、アスリート栄養学はとても重要な学問となります。
アスリートにとって栄養が重要といわれる3つの理由
アスリートになぜ栄養が重要なのか知っていますか?
一般的にはパフォーマンスがあがったり筋肉がつきやすいなどのイメージを持たれている方が多いと思います。
もちろんそういった理由もありますが、その他にも重要な理由があるんです。
今回は特に重要である3つの理由をご紹介します。
疲労回復が速くなる
アスリートが栄養を適切に摂ることによって疲労回復が速くなります。
なぜなら、疲労回復には栄養が大きく関わっているからです。
運動中はエネルギーをかなり消耗します。
疲労回復には消耗した分のエネルギーをたくさん摂る必要があります。
そのため、食事からエネルギー源となる栄養を補給する必要があるんです。
必要な栄養を補給できなければ、翌日以降も疲労が残ってしまいパフォーマンスが下がってしまう危険があります。
実際にある研究では運動後は速やかにエネルギーになりやすい糖質を摂ることによって疲労回復が速くなるという結果もあります。
運動後は、疲労回復のために糖質の多い食品はエネルギーゼリーやスポーツドリンク、100%果汁ジュースやバナナなどを摂るのがおすすめです!
筋肉がつきやすくなる
ご存じの方も多いと思いますが、筋肉を作るためにも栄養は必要です。
アスリートは筋肉をつけることで、より大きな力を生み出すことができます。
そのため、効率よく筋肉をつけることはパフォーマンスを上げるために重要となります。
メインとなる材料はたんぱく質ですが、それだけ摂っても筋肉にはなりません。
筋肉をつけるためにはたんぱく質以外にもビタミンやミネラルなどの様々な栄養素が必要となります。
そのため、まずはどんな栄養素が足りていないのか把握し、足りていない栄養素を補っていくことが重要となります。
また、エネルギーが不足していると筋肉が分解され、エネルギー源として使われてしまうことがあるため、しっかりと食事を摂ってエネルギーを満タンにしておくことも重要なんです。
筋肉をつけるには、個々に合わせて、たんぱく質以外の様々な栄養素にも注意して摂っていく必要があります。
怪我をしにくい身体になる
しっかりと栄養を摂ることで、運動中にダメージを受けた筋肉などの修復も行われるため、怪我を防ぐことができます。
休養をとることで身体の修復が行われると思われがちですが、修復するための栄養を摂ることもとても大切です。
必要な栄養をしっかり摂ることができれば、運動をするたびに身体が削られることが無くなり、疲労骨折や肉離れなどの怪我のリスクを減らすことができます。
そのため、質の高い練習を怪我をせず継続することができ、結果パフォーマンスが向上します。
アスリート栄養学を学ぶことの重要性
食や栄養の情報が溢れている現代では、アスリートの栄養学を学ぶことはパフォーマンスを向上させるうえでとても重要となります。
今回はその理由を2つお伝えします。
流行りの栄養や食に関する情報に惑わされなくなる
アスリート栄養学を学ぶことで流行りの栄養や食に関する情報に惑わされなくなります。
なぜなら科学的根拠に基づく栄養学を学ぶことでその情報が、根拠のある情報かどうか判断できるようになるからです。
みなさんは糖質制限をすることで、身体が絞れたり、筋肉がつきやすくなるというような情報を聞いたことはありませんか?
実際の現場ではアスリートが糖質制限をして、筋肉が増えない、疲労骨折や貧血などの症状に悩み、パフォーマンスを落としてしまうというケースが多々あります。
アスリート栄養学を学び、糖質が体の中でどういった働きをしているのか、アスリートに糖質がなぜ必要なのかをしっかりと理解できていれば、こういったリスクを回避することができます。
だからこそ、アスリート栄養学を学ぶことはとても重要なんです。
生活や体質に合わせて食事を作ることができる
アスリート栄養学を学べば、生活や体質に合わせて食事を作ることができます。
アスリートの食事に関する知識や情報を得ても実践することが難しいと感じたことはありませんか?
私たちは生活環境や嗜好、年齢、消化吸収能力などそれぞれ違うため、一人一人に合わせた食事を摂っていくことがとても重要になります。
さらに、そこに加えてアスリートは競技の特性やトレーニングの量などによって必要な栄養素が変わってきます。
必要な栄養素が摂れなければ、筋肉をつけることが難しくなり、疲労骨折や肉離れ、貧血などの症状を引き起こす原因となります。
根底の栄養学の部分から学べば一人一人の生活や体質に合った食事を柔軟に考えることができるようになります。
アスリート栄養学の知識を得ることで最高のパフォーマンスを発揮させることができます!
これは必須!アスリートに必要な栄養素5選
アスリートにとってどの栄養素も重要ですが、その中でも特に摂ってほしい栄養素を5つご紹介します。
具体的にどんな食材に含まれているのかも紹介しているので確認してみてください。
炭水化物
炭水化物はアスリートにとって非常に重要なエネルギー源です。
たんぱく質や脂質もエネルギーになりますが、最も効率よく身体に負担なくエネルギーになることできるのが炭水化物なんです。
そもそも炭水化物と糖質がどう違うのか知っていますか?
炭水化物とは糖質と食物繊維がくっついたもののことをいいます。
そして、運動をしているときは主に糖質を使って身体を動かしています。
私たちの身体はエネルギー源が無ければ、動くことも、筋肉や骨や血をつくることもできません。
アスリートになると動く量も筋肉の量も増えるため一般の人に比べて膨大なエネルギーが必要となります。
そのため、炭水化物はアスリートにとってかなり重要な栄養素となります。
炭水化物は、ごはんやパン、麺類以外に、芋類にも豊富に含まれています。
たんぱく質
たんぱく質は身体の材料となるとても重要な栄養素です。
筋肉の材料というイメージを持っている方が多いと思いますが、実は血液や骨もたんぱく質からできています。
たんぱく質を効率よく筋肉や血液、骨の材料とするためには、ビタミンやミネラルなどの栄養素もしっかり摂れていることと、身体のエネルギーがしっかりと充足されていることがとても重要となります。
たんぱく質で効率よく身体を作ることによって、パフォーマンスアップに繋げることができます。
たんぱく質は肉、魚、卵、乳・乳製品、豆・豆製品などに豊富に含まれています。
様々な食材から摂ることによって栄養のバランスが整いやすくなります。
カルシウム
カルシウムは骨の材料となるとても重要な栄養素です。
骨を強くして怪我を防いだり、身体を成長させるために必要不可欠な栄養素となります。
特に子どもの成長期は身長を伸ばすためにカルシウムがとても大事な栄養素になります。
また、カルシウムは骨の材料となるだけではなく、筋肉を収縮させたり、神経を安定させる働きもあり、アスリートにとって欠かせない栄養素となります。
カルシウムといえば、牛乳や乳製品というイメージを持っていませんか?
実は、しらすや鯖缶などの魚類、納豆や豆腐などの大豆製品、小松菜や菜の花などの野菜類にも含まれています。
むしろ、牛乳や乳製品は脂質が多く、摂りすぎには注意が必要なため、魚や大豆製品、野菜などからもカルシウムを摂るようにすることがとても大切です。
さまざまな食品からカルシウムを摂ることで栄養のバランスも整いやすくなります。
骨を強くし、筋肉を正常に動かすためにもカルシウムを摂るようにしましょう。
ビタミンD
パフォーマンスを上げるために、ビタミンDという栄養素がとても重要な働きをすることを知っていますか?
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きがあり、骨を強くするのにとても重要な栄養素です。
そのため、怪我の予防や身長を伸ばすのに必要不可欠なんです。
また、骨を強くするだけではなく、免疫力をアップさせる効果もあります。
ビタミンDは、主に鮭やイワシなどの魚類に多く含まれています。
きのこにも含まれていますが、含まれている量が少ないため、必要量を摂るためには魚を摂ることが大切です。
また、日光に当たることによって体内で生成される栄養素のため、室内競技や日照時間が短い時は不足しやすくなるため特に注意が必要です。
パフォーマンスをアップさせるために、身長を伸ばしたり、怪我のリスクを減らすには、ビタミンDの存在がとても重要となります。
ビタミンC
ビタミンCもアスリートにとって重要な栄養素の一つです。
ビタミンCは美肌や免疫力アップなどのイメージを持たれている方が多いかもしれませんが、その他にも鉄の吸収を助けてくれる働きもあります。
そのため、アスリートには欠かせない貧血予防にとても重要な栄養素となります。
ビタミンCはみかんやレモンなどの柑橘系の果物やいちごやキウイフルーツ、柿などに多く含まれていますが、りんごやぶどうなどにはほとんど含まれていません。
また、果物以外にもいも類にも多く含まれています。
ビタミンCは熱に弱い栄養素ですが、芋類に含まれているビタミンCはでんぷんに守られているため加熱に強いのが特徴です。
免疫力アップや貧血予防のためにもビタミンCを積極的に摂りましょう。
アスリートの栄養学を学ぶ方法
ここまでアスリートに栄養学が重要なことを説明してきました。
読んでくださったみなさんには、アスリートにとって栄養学の重要さがお分かりいただけたと思います。
しかし、勉強しようと思ってもどうやって勉強すればいいのか悩んでいる方も多いと思います。
今回は管理栄養士の視点から、アスリート栄養学を学ぶ上でおすすめの勉強法と学ぶときの注意点をご紹介します。
是非参考にしてみてください!
本を読む
栄養学に関する書籍はたくさん出版されています。
その中でも、アスリートの栄養学を学ぶのであれば、管理栄養士でかつ、実績のある方が書かれているもしくは監修されている本を選びましょう。
逆にダイエット目的の本やボディービルダー向けなどアスリート以外を対象に書かれている本はアスリートに向かない場合もあるため注意が必要です。
今回はアスリートの栄養学を勉強する上でおすすめの本をご紹介いたします。
①パフォーマンスを高めるためのアスリートの栄養学
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②10代から始める勝つ!カラダづくり ジュニア選手の「勝負食」プロが教えるスポーツ栄養 コツのコツ
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③理論と実践 スポーツ栄養学
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SNSを参考にする
インスタグラムなどのSNSでもアスリートの栄養学に関する投稿が増えてきています。
SNSの情報を参考にするのであれば、こちらも管理栄養士、栄養士の方が発信しているものを参考にされることをおすすめします。
たまに、アスリートご本人が食事などの写真を投稿している場合がありますが、栄養学的な根拠がないものもあるため、参考にしてしまうと逆にパフォーマンスを落としてしまう危険性があります。
臨床医学協会でも、アスリート栄養学についてインスタグラムにて情報を発信しています。
正しい知識だけでなく、実際のスポーツの現場でどのように活用しているのかも知ることができるのでとても実践しやすい内容となっています。
Instagram URL:アスイート【日本No.1のスポーツ栄養情報🏆】
どの記事もおすすめですが、中でもおすすめなのがこちらの記事です。
駅伝優勝校が実践した、レース前の食事の内容やポイントを見ることができます。
資格を取得する
アスリート栄養学を学ぶ上で資格を取得する方法はとてもおすすめです。
なぜなら、基礎的な栄養の知識もしっかり学べるのはもちろんのこと、現場での知識の活用方法なども学べるからです。
そのため、知識を実践しやすいのは、資格を取得する方法です。
数あるアスリート栄養学を学べる資格の中でもおすすめな資格をご紹介します。
①食アスリート・ジュニアインストラクター
食アスリート・ジュニアインストラクターは食アスリート協会が認定している民間資格です。
資格を取得するとアスリート ベーシック講座という有料講座を開催することができます。
【価格】
176,000円
URL:食アスリート協会
②アスリートフードマイスター
アスリートフードマイスターとは、一般社団法人日本アスリートフード協会が認定している民間資格です。
3〜1級までの3つのコースがあり、級が上がると、より栄養学の知識が専門的になり、選手とのコミュニケーションの手法などより実践的な内容も学ぶことができます。
【価格】
3級:73,700円
2級:121,000円
1級:242,000円
URL:アスリートフードマイスター
③スポーツ栄養医学指導士
スポーツ栄養医学指導士は臨床栄養医学協会が認定している民間資格です。
栄養の知識はもちろんのこと、セミナー資料の作り方やカウンセリングの仕方など現場で使える内容もしっかり学ぶことができます。
認定試験では、協会がサポートしている選手に向けて個別の栄養カウンセリングもしくはセミナーを開催するため、実績も積むことができます。
さらに、資格取得後は無料でサロンに入会することができ、卒業後も講師の方に質問ができたり、サロンメンバー同士で情報交換も可能です!
実際に現場で活用している資料も配布してくれるので、活動に繋げやすいのが特徴です!
【価格】
スポーツ栄養医学指導士:109,000円
認定スポーツ栄養医学指導士:198,800円
スポーツ栄養医学講師:330,000円
URL:スポーツ栄養医学指導士コース
学んだアスリート栄養学を活かすためには
アスリート栄養学を活かすためには、実際に栄養学が現場でどのように活用されているかを知ることが重要です。
実際にアスリート栄養学を学んでも、知識を活かすことができず、学んだだけで終わってしまっている人が多いのが現状です。
しかし、どう活用していくのかという実践的な情報はなかなか載っていません。
実際に私がアスリート栄養学を学んだ時も、知識があってもどう活かしたらいいのかとても悩みました。
そんな時、私は臨床栄養医学協会に入ったことで、知識を学びつつ、現場経験の豊富な管理栄養士の方から実践するためのアドバイスをもらうことができたため、かなり知識を実践しやすくなりました。
スポーツ栄養医学指導士では資格取得後も資格取得者限定で毎月3回、開催されるzoom質問タイムにて講師の方から疑問や困っていることを相談することができます。
また、協会主催のセミナーも無料で受けることができるため学びをより深めることができます。
実際にスポーツ栄養で働く栄養士、管理栄養士だけでなくアスリートのお子さんを持つお母さんも協会に在籍し学びを活かしています。
臨床栄養医学協会は学ぶところからしっかりと実践に活かすまでサポートしてくれる協会となっています。
まとめ
アスリート栄養学の重要性をお分かりいただけたましたでしょうか?
パフォーマンスを上げるために栄養学はとても重要な役割を持っています。
しかし、栄養に関する情報が溢れている現代では、どれが自分にあった情報なのかわからなくなってしまっているのが現状です。
また、アスリート栄養学は知識があっても、自己流でやるとうまくいかないことも多いです。
そのため、学ぶだけでなく、実際の活用例を見たり、現場経験豊富な栄養士、管理栄養士からアドバイスをもらうことが、結果を出すためにとても重要になります。
是非、この機会にアスリート栄養学を学んでパフォーマンスアップに繋げてくださいね。