食事や栄養について勉強や資格を取りたい!と思ったときに真っ先に浮かぶ資格は「管理栄養士・栄養士」ではないでしょうか?
一方、テレビやSNSで芸能人が「食生活アドバイザーに合格しました!」と報道されているのを目にされたことがある方もいると思います。
この二つの資格はどのように違うのだろうか?
同じような内容であればどちらが自分には向いているのだろうか?
そう悩まれている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、食生活アドバイザーと管理栄養士の違いについて、概要的・内容的の2面から詳しく解説していきます。
資格の比較はもちろん、どのような人がどちらに向いているのかについても解説しています。
また、資格取得後についても詳しく記載しています。
最後まで目を通していただくことで、この2つの資格の比較だけでなく、将来のイメージがつきやすくなると思いますので、資格取得や勉強をしたいと思われている方は、是非最後までお読みください。
目次
食生活アドバイザーと管理栄養士の違いについて徹底比較~概要編~
勉強や資格を取る際の判断材料として、経済的負担や時間的制約というものは大きいです。
こちらでは、食生活アドバイザーと管理栄養士という資格の概要について解説していきます。
どちらがより自分に合っているのか、まずはこの点から比較をしてみてください。
受験資格
食生活アドバイザーと管理栄養士は、どちらも試験に合格することで付与される資格です。
ですが、この2つの資格においての最大の違いは、資格自体の種類です。
食生活アドバイザーが民間資格であるのに対し、管理栄養士は国家資格です。
つまり、管理栄養士になるには国家試験に合格する必要があるのです。
そのため、食生活アドバイザーは特に受験資格などはありませんが、管理栄養士は受験するにあたり条件があります。
- 管理栄養士養成校(大学または専門学校)を修了している
- 栄養士養成施設(大学・短大・専門学校)を卒業し、栄養士資格を取得したのち実務経験を積んでいる
この2点どちらかを満たしている人のみが受験することができます。
ちなみに、国家資格である管理栄養士の国家試験は年1回2月頃のみなのに対し、食生活アドバイザーの試験は7月と9月の年2回実施されています。
資格取得までにかかる費用
食生活アドバイザーは特に通学などの必要性はなく、独学で受験することが可能です。
ですが、その際にテキストや参考書などの教材を揃えたり、受験費用も必ずかかります。
食生活アドバイザーの資格を取得する方法として何パターンかあり、どの方法を選択するかによってかかる費用もまた変わってきます。
まずは、食生活アドバイザー取得までにかかる費用とその方法について見ていきましょう。
①独学
費用:5,500円(3級受験料のみ)~23,620円(2・3級併願)
内訳:【教材費・受験料】主催団体公式テキスト利用の場合
- テキスト&問題集:2級2,310円・3級1,980円
- 2・3級ポイントチェック:1,980円
- 重要用語辞典:2,200円
- 基礎テキスト&問題集:1,650円
- 受験料:3級:5,500円・2級8,000円・併願:13,500円
②通信講座(委託3社:ユーキャン、JMAM、産業能率大学 によるもの)
費用:19,800円~52,500円
内訳:【講座受講料・受験料】
- ユーキャン(2・3級併願):52,500円
- JMAM:2級:23,400円・25,600円 3級:20,350円・22,550円
- 産業能率大学:2級:22,300 3級:19,250円
③合格講座(主催団体:一般社団法人 FLAネットワーク協会による)
費用:20,480円~40,310円
内訳:講座受講料・指定教材費・受験料】
- 合格講座速習コース:2級:30,310円 3級:20,480円
- 合格講座通学コース:2級のみ:40,310円
それぞれを比較していくと、独学においても、テキストなど使用せず3級から受験する場合と教材をすべて使用して2・3級併願で受験する場合ではかなり金額的に差がつきます。
通信講座や合格講座を経て受験する場合は更に高額となるのが分かります。
一方、先に説明したように、管理栄養士は専門の養成課程を修了するために通学する必要があります。
そのため、学費や諸費用がかなりかかることが予想できると思います。
しかも、管理栄養士養成課程と栄養士養成課程や国公立・私立・専門学校・短期大学など養成施設の種類が多様化しているため、それぞれ金額面に差があります。
こちらも表で具体的な金額を見ていきましょう。
【管理栄養士養成課程】
養成施設 | 国公立大学 | 私立大学 | 専門学校 |
学費金額(平均金額) | 2,372,879円 | 5,147,053円 | 5,165,714円 |
管理栄養士国家試験受験料 | 6,800円 | 6,800円 | 6,800円 |
【出典:管理栄養士のいろは】
【栄養士養成課程】
養成施設 | 4年制大学 | 短期大学 | 専門学校 |
学費金額(平均金額) | 2,175,483円 | 2,436,231円 | 5,027,512円 |
管理栄養士国家試験受験料 | 6,800円 | 6,800円 | 6,800円 |
【出典:管理栄養士のいろは】
管理栄養士養成課程を見てみると、国公立に比べて私立と専門学校は2倍近い費用がかかることが分かります。
また、この比較はあくまでも学費と受験料のみであり、施設の受験費用と入学金やその他諸費用は含んでいません。
実際にはさらに経済的負担がかかることを想定しておく必要があります。
食生活アドバイザーと管理栄養士それぞれにおいて、取得するまでに要する費用は選ぶ内容によって異なることが分かりました。
ですが、どちらかの資格を取得する、という点から比較すると圧倒的に食生活アドバイザーの方が経済的負担は少ないです。
資格取得までに費やす時間
ここまでの内容で、食生活アドバイザー取得には3種類の取得方法があり、管理栄養士取得には通学の必要があることが分かりました。
では、どのくらいの期間が必要なのでしょうか?
まず食生活アドバイザーの取得についてそれぞれの方法を解説していきます。
➀独学の場合
自分で計画を立てて試験に向けて勉強していく場合は、自分の好きなだけの時間をかけられます。
そのため、費やす時間は人それぞれ、ということになります。
じっくり時間をかけて勉強したい場合は長く費やすことになりますし、要点だけ問題集やポイント集で抑えて試験に臨むのであれば、参考テキストなどを読破できる期間のみで良いでしょう。
②通信教育を受講する場合
通信教育講座を開設している3社のうち、JMAM、産業能率大学が「在籍期間4か月で受講期間は2か月」としているのに対し、ユーキャンは「在籍期間12か月で受講期間は4か月」としています。
JMAMと産業能率大学が2級と3級を別講座としてそれぞれ設けているのに対して、ユーキャンは2級と3級を同時に受講できることをメリットとしています。
その点から受講期間が長く設けられていると考えられます。
③合格講座を受講する場合
主催団体の合格講座には、1日通学と2日通学との2種類あります。
講座の受講とはいえ、受験前の対策といった内容になります。
つまり、合格講座を受講するまでにどれだけ時間を費やして勉強するか、ということになりますので、資格取得までに費やす時間という面から考えると、ほぼ独学と同じと考えてよいでしょう。
次に、管理栄養士取得までに費やす時間を見ていきます。
管理栄養士の受験には、管理栄養士養成課程もしくは栄養士養成課程を修了している必要があります。
栄養士養成課程修了の場合は実務経験も求められるため、さらに時間はかかります。
まず、管理栄養士養成課程を修了してそのまま受験する場合を見ていきましょう。
管理栄養士養成課程を提供している養成施設には、4年制大学と専門学校(4年間)があり、どちらも4年間の通学が必要です。
3月上旬に卒業見込みであり、3月下旬までに栄養士免許の取得見込みのある場合は、在学中に管理栄養士国家試験の受験が可能です。
そのため、最短で4年間での取得が可能となります。
次に、栄養士養成課程を修了した場合を見ていきます。
栄養士養成課程を提供している養成施設には、4年制大学と短期大学と専門学校(2~3年間)があります。
最短で2年間で修了することができますが、その後実務経験を1~3年以上積むこととなります。
実務経験の年数についても規定があり、
- 4年制課程修了の場合は実務経験1年以上
- 3年制課程修了の場合は実務経験2年以上
- 2年制課程修了の場合は実務経験3年以上
とされていることから、やはりどの過程を修了したとしても、最低でも5年間かかることとなります。
以上から、食生活アドバイザーと管理栄養士とでは、かかる費用だけでなく、取得するまでに要する期間も食生活アドバイザーの方が圧倒的に短いことが分かります。
食生活アドバイザーと管理栄養士の違いについて徹底比較~内容編~
ここからは、食生活アドバイザーと管理栄養士の試験や取得後についての実際の内容について詳しく見ていきます。
試験出題内容
食生活アドバイザーと管理栄養士の試験では出題される問題にどのような違いがあるのでしょうか?
食事や栄養についての資格、という点は共通していますが、実際の出題傾向はどのようなものかを見ていきます。
まず、食生活アドバイザーの出題内容から見ていきましょう。
試験は3級・2級共に90分間で、出題形式は3級が5肢択一式マーク方式50問、2級が6肢択一式マーク方式55問と記述式問題です。
試験科目は、3級と2級共通で、
- 栄養と健康:栄養・病気予防・ダイエット・運動・休養など
- 食文化と食習慣:行事食・旬・マナー・配膳・調理・献立など
- 食品学:食材・加工食品・有機食品・食品表示・安全性・環境問題など
- 衛生管理:食中毒・衛生管理・予防・食品化学など
- 食マーケット:流通・物流・外食・メニューメイキング・食品販売など
- 社会生活:消費経済・生活環境・消費者問題・IT社会・関連法規など
という分野からの出題となります。
【出典:生涯学習のユーキャン】
では、管理栄養士の出題内容を見ていきましょう。
試験は厚生労働省が設置する、管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)改定検討会によって検討され他出題基準に基づいて出題されています。
出題基準はおおむね4年に1度改定されます。
形式としては5肢択一もしくは二式のマークシート方式です。
出題科目は、
- 社会・環境と健康:16問
- 人間の構造と機能および疾病の成り立ち:26問
- 食べ物と健康:25問
- 基礎栄養学:14問
- 応用栄養学:16問
- 栄養教育論:13問
- 臨床栄養学:26問
- 公衆衛生学:16問
- 給食経営管理論:18問
- 応用力試験:30問
とされており、午前(10:00~12:25)と午後(13:40~16:20)の計5時間5分という長時間にわたった試験です。
試験方式はどちらもマークシートですが、出題科目の内容や試験時間から、その内容の違いが大きいことが分かります。
【出典:公益社団法人 日本栄養士会 管理栄養士国家試験について】
試験の難易度や合格率
食生活アドバイザーと管理栄養士の試験の内容には、大きな差があることが分かりました。
ではその難易度や合格率はどうなのでしょうか?
2つの点を合わせてみていきましょう。
食生活アドバイザーの資格は3級と2級あり、難易度・合格率は共に級によって異なります。
3級の試験は100点満点中60点以上が合格とされ、合格率は約65%とされています。
2級の試験は123点満点中74点以上が合格とされ、合格率は35%とかなり低くなっています。
3級がマークシートによる選択制による方式なのに対し、2級は同様のマークシート形式に加えて記述式の出題も含まれていることが、難易度が高くなっている要因と考えられます。
この記述式問題はテキストに記述されている内容だけではなく、時事問題などからも出題されるため、テキストの暗記のみでは良い点数を取るには難しいでしょう。
日頃からニュースなどに敏感になっておく必要がありそうです。
また、両級共通しているマークシート方式の問題にも難易度が上がる要因が見られます。
出題科目は同じですが、3級が消費者目線での学習中心であることに対し、2級はビジネス寄りの踏み込んだ内容や他者へのアドバイスができる内容まで学ぶため、より深いところを問われる傾向にあります。
そのため、3級は合格率が65%と難易度もそこまで高いとは言えませんが、2級となると合格率が35%にまで下がり、難易度が上がるのが分かります。
次に、管理栄養士の試験の難易度と合格率について見ていきます。
厚生労働省の発表によると、2023年度の管理栄養士国家試験の受験者は16,351名で、そのうち9,254名が合格したため、合格率は56.6%とのことです。
この数年間60%台を徐々に上昇して65%台まで達していたのに対し、昨年はかなり合格率が下がっています。
また、管理栄養士養成課程の新卒の合格率が87.2%であったのに対し、管理栄養士養成課程既卒の場合の合格率は9.9%、栄養士養成課程既卒の場合は16.0%、とかなり低い状態です。
新卒の場合は学んで間もない為、合格率が高く、受験者にとっては難易度はそこまで高くないかもしれませんが、合格率から推測するに、既卒者が仕事や家事をしながら受験に臨むとなるとやはり難易度が高くなると思われます。
【出典:厚生労働省 第37回管理栄養士国家試験の結果について】
資格取得による就職先
食生活アドバイザーと管理栄養士がそれぞれ資格取得したのちに就職するとなった場合、そこにはやはり大きな違いが見られます。
これは、その資格の種類によるところが大きいです。
食生活アドバイザーが民間資格なのに対し、管理栄養士は国家資格ということもあり、就職先は多岐にわたり、求められる役割も就職先によって様々です。
まず、食生活アドバイザーの就職先を見ていきましょう。
「食生活アドバイザー」という職業があるわけではないため、この資格単独での求人はほぼありません。
しかし、食や栄養に関する資格を求める企業や会社が増えてきている現状を踏まえると、取得した資格を活かして就職する機会は大いにあります。
食の知識だけでなくマーケット知識などを持ち合わせ、更に2級の取得者となると、よりビジネス分野に強く、個人へのアドバイススキルも身につけています。
これらのスキルを活かせるとなると、かなり幅広い選択肢として就職先が挙げられるのではないでしょうか。
一方で管理栄養士の就職先は、先も述べたように国家資格であることから、かなり幅広いものとなります。
医療機関や福祉施設をはじめ、保育園や小学校などの教育機関、市町村などの公的機関、食品メーカーなど、就職先は様々です。
仕事の内容としても、栄養指導をはじめ、給食の献立作成や調理法の指導、研究開発や調査など多岐にわたります。
食生活アドバイザーと管理栄養士の就職先はそれぞれ異なるように見えます。
しかし、自分が目指すところや勉強して身につけたスキルをどう活かすかにより、就職先も広がってくることは間違いないです。
食生活アドバイザーを取得するのがおすすめな人
ここまで、食生活アドバイザーと管理栄養士の違いを様々な点から比較し、解説してきました。
読み進めていくうちに、自分の中でどちらの方が今の環境や目指しているものに近いか、という想像がついてきたのではないでしょうか?
食生活アドバイザーを目指すのにおすすめな人は、ずばり
- 時間をかけずに資格取得したい人
- 経済的負担がなるべく軽い状態で資格取得したい人
- 食や栄養に関する情報提供や健康をサポートする仕事に就きたい人
です。
上で詳しく述べてきましたが、食生活アドバイザーは最短で2か月で取得できます。
独学でなるべく教材も必要最小限にとどめることで、かなり金額的にも少なく受験して合格することも可能です。
食生活アドバイザーという資格は、
「広い視野に立って食生活をトータルにとらえ、健康な生活を送るための提案ができる”食生活全般のスペシャリスト”」とされています。
「実際に食事を管理する」という立場というよりは、食や栄養に関する広い知識やスキルを活かしてアドバイザーやサポーターとして活躍することをめざすのであれば、食生活アドバイザーを取得するにはピッタリということになります。
【出典:一般社団法人 FLAネットワーク協会 食生活アドバイザーとは】
管理栄養士を取得するのがおすすめな人
管理栄養士を目指すのにおすすめの人は、ずばり
- 時間をしっかりかけて専門分野を勉強し、資格を取得したい人
- 経済的負担が大きくても、勉強しながら生活していける人
- 将来的に専門的に食の管理や指導に携わっていきたい人
となります。
こちらも上で詳しく解説してきましたが、管理栄養士の資格を取得するにはどの養成施設に通っても最低でも5年間は時間を費やすことになります。
また、かかる学費もかなりの額になります。
日中の通学が必須のため働きながら学費や生活費を稼ぐ、というスタイルは不可能に近い為、まとまった額を用意できる状況でないと難しいです。
ですが、管理栄養士は基礎的な栄養学に始まり、人体の構造と機能および疾病の成り立ち、応用栄養学、臨床栄養学、講習営為声楽、栄養教育論などより専門的な分野を勉強します。
資格を取得して食と栄養の専門家として様々な分野で活躍したい、という思いがあるのであれば、就職の際にはこれらの専門分野を学んだという証である国家資格が、かなり有利になります。
将来的に個々に合った最適な食事指導をしたり、疾患などに対応した献立作成や研究などをしていきたいと思われる場合は、管理栄養士の資格がおすすめとなります。
食生活アドバイザーの資格の活用方法3選
資格を活用して就職する
食生活アドバイザーの主催団体である一般社団法人 FLAネットワーク協会によると、食生活アドバイザーは、
- 食品メーカー
- 飲食店
- スーパーやデパート
- 医療・福祉・介護施設
- 学校など教育現場
といった様々な分野での活躍が期待できると想定しています。
また、食生活アドバイザーという資格単独での活用だけでなく、既に取得している資格と組み合わせることで、さらなる飛躍ができる、ともされています。
例えば、
- 食生活アドバイザー + ホームヘルパー
- 食生活アドバイザー + 調理師
- 食生活アドバイザー + 栄養士
- 食生活アドバイザー + 販売士
- 食生活アドバイザー + アスレチックトレーナー
- 食生活アドバイザー + 保育士・教師
などがあります。
もともと保有していて、食生活アドバイザーを取得した場合もそうですが、食生活アドバイザーの資格をとった後にさらに目標に向けて取得する、という場合もあるかと思います。
いずれにせよ、主催団体によると、食生活アドバイザーの資格を取得したのちの活躍フィールドは広く用意されているということが分かります。
【出典:一般社団法人 FLAネットワーク協会 食生活アドバイザー プラスαの複合資格】
食や栄養の知識を活かしたライター活動
2章「試験出題内容」でも記載しましたが、食生活アドバイザーの資格を取るにあたり、6つの分野(科目)について勉強することとなります。
広く食に関して学ぶことができるというのがこの資格のメリットであり、そこを活かして、今かなり求められているライターとして活動することが可能です。
食に関して、栄養や予防医学、ダイエットなどについての執筆はもちろん、行事食や食事のマナーなどについてコラムを執筆することも可能です。
食事という直接的なものではなく、食に関するマーケット分野として流通や外食、生活環境や消費者問題などに関する文章の執筆も期待できます。
ただし、ライターという職業は今かなり求められている一方で、「1文字でいくら」というかなりシビアな世界でもあります。
資格を取得して、いきなり「ライター」という職業を生活の柱に据えるのは難しいでしょう。
主となる仕事をしながら副業として始め、その仕事内容が自分に合っていて続けていきたい、と思えるようであれば、ある程度実績を積んだのちに本業とする、という流れが安心ではないでしょうか。
実生活に落とし込んだ内容のSNS活動
食生活アドバイザーで勉強する内容は、実生活において活用しやすい、という評価はかなりあります。
私たちにとって食事は生きていくうえで欠かせないものですので、実生活に落とし込めることはたくさんあります。
例えば、調理師として働く日々の中で、
「最近体調がすぐれないし、体重も増えてきてなかなか減量できない」
という悩みから勉強しようと思い立ったとします。
体調改善や減量したい、という目的があるので、学んだことを日々の食事献立や運動、休息などで実践することができます。
この取り組みに、「学んだ知識やスキル」を併せてインスタグラムやXなどのSNS発信することで、自分のモチベーションアップや継続力に繋がります。
さらにSNSを利用している他者も、リアルな状態から簡単に知識を得られるので、フォロワーが増える可能性が高いです。
今やビジネスを開始するにあたり、SNSでの活動は無視できない時代となっています。
この例に取り上げた調理師が、仕事をしながら副業として料理教室を開いたり、将来的に飲食店やカフェなどを経営したい、となった際にこの継続的かつリアルな発信はかなり重要になってきます。
SNSでの地道な投稿は一見仕事に結びつくような作業には見えませんが、この地道な活動こそ、将来的に何かを始めたい、と思っている人にとっては大切な作業です。
資格を活かして活躍したいなら臨床栄養医学指導士がおすすめ
ここまで、食生活アドバイザーと管理栄養士の違いや、食生活アドバイザーの資格について詳しく見てきました。
食生活アドバイザーは短期で経済的負担も少なく取得できる資格ではありますが、管理栄養士と比較すると、取得後の仕事には差があることが分かりました。
食生活アドバイザーの活躍できる場も大いにありますが、サポートやアドバイザー的立場であり、より専門的職業や職種に就きたい人にとっては満足できる資格とは言えない可能性があります。
それでも、時間的・経済的制約はあり、なかなかそのような状況は変えることはできません。
それであれば、時間的にも経済的にも管理栄養士よりは負担が少なく、更に専門的知識を学べる他の資格を取得するのが一番です。
みなさんは「臨床栄養医学指導士」という資格をご存じでしょうか?
この資格は、一般社団法人 臨床栄養医学協会が主催する民間資格ですが、3か月間という短期間で、生理学・生化学に基づいた根拠あるセミナー内容を一から学んでいきます。
基礎から学ぶことができるため、まったくの素人であっても専門的知識をしっかりと身につけることができます。
講義はすべてオンライン受講のため自分の好きな時間に学ぶことができますし、質問も24時間受付となっています。
もちろんリアルセミナーも曜日によって設けられており、その際に直接質問することもできます。
最終試験では、実際の症例を基に栄養指導のレポート作成を行うことになりますが、最後までやり遂げられるよう手厚いサポートが組まれています。
この試験に取り組むことで、終了後には、学んだ専門的知識やスキルを活かし、自信をもって栄養指導などを行うことが可能となります。
そして、この講座の最大の特徴は、学びをその後のビジネスへと活かしていける点です。
試験を修了して「臨床栄養医学指導士」として認定を受けた後はオンラインサロンに入会して、さらに学びを深めていける仕組みとなっています。
さらなる学びにはビジネスの学びも含まれており、実際に栄養学をどのように仕事として活かしていくか、深く学び、実行に移していくことが可能です。
管理栄養士のように専門性のある知識を身につけ、専門的な仕事に就きたいという希望はあるものの、自分の置かれている状況や環境であきらめざるを得ない、と思っている方にはおすすめの資格です。
臨床栄養医学指導士についての詳細はこちらをご確認ください。
まとめ
ここまで、主に食生活アドバイザーを中心に、その概要や内容について管理栄養士との比較を見てきました。
自分の求める将来像や就きたい職業という「希望」だけではなく、置かれている状況や環境という「現実」も決定要因として欠かせないものです。
ですが、変えられない「現実」があったとしても、「希望」を諦めなくても済む「第3の方法」が模索するうちに見つかることもあります。
自分が何を一番求めているのか、という点を明らかにし、そこに向けて歩いていける道を探りながらでも進めていく中で、この記事を参考にしていただければ幸いです。
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