便秘の食事指導について徹底解説!便秘の原因から効果的な食材まで紹介

一般社団法人臨床栄養医学協会

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「知識を得る」「資格取得」だけではなく、必要な経験・実績を積むことでビジネス化をサポート致します。

便秘で悩む方へ食事指導をする際、自信をもって行えていますか?

便秘はその種類が多く、その対処法もそれぞれ違うため、指導方法に悩むケースもあるかと思います。

 

便秘に対して薬を使用するなどの対処方法はありますが、食事が原因であるケースも多く見られます。

便秘にかかわらず、どんな症例においても適切な食事指導が出来ていないと、改善どころか悪化してしまう可能性もあります。

 

しかし、食事で改善することが可能な便秘の場合は、その根本的な原因を理解することで、食事指導が症状の改善につながります。

 

この記事では、便秘の原因を理解したうえで、具体的な食事指導についても詳しく解説していきます。

 

最後まで読んでいただくことで、便秘に対する食事指導を自信をもって実践できるようになりますので、是非ご覧ください。

 

便秘とは

厚生労働省の健康情報サイトには、便秘の定義として、「便秘とは本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と記載されています。

 

そのため、一般的によく耳にする「1日1回排便がないと便秘」というのはこの定義には当てはまりません。

もし食事量が少ないのであれば、2日に1回でも適切な場合もあり得るのです。

 

便秘は若い方から高齢の方までどんな人でもなってしまう可能性があります。

しかし、便秘の種類によっては適切な食事指導で改善できるため、指導側の力が大きく影響します。

 

正確な知識を取り入れ、適切な栄養指導ができるよう、以下より詳しく解説していきます。

 

【出典:厚生労働省 e-ヘルスネット

 

便秘の種類

「便秘」と一言でいっても、さまざまな種類があります。

 

食事を改善することで治せる便秘と治せない便秘があるため、判断を誤るといつまでたっても改善が見られません。

そのため、症状を見極め、どの種類に当てはまるか判断することが必要です。

 

もしも症状が重い場合は、医師への確認を行いましょう。

 

機能性便秘

機能性便秘は、主に生活習慣の乱れによって腸や肛門の働きが乱れることによって起こる便秘を指します。

 

機能性便秘はさらに3つのタイプに分けられています。

  • 弛緩性便秘
  • 痙攣性便秘
  • 直腸性便秘

 

順に詳しく見ていきましょう

 

●弛緩性便秘

腸の運動(蠕動運動)が低下すると、長時間大腸に便が留まることとなり、水分の吸収量が増えてしまいます。

そのため通常よりも便が硬くなり、便意が弱まって便秘の状態となります。

 

この状態を弛緩性便秘と言い、お腹の張りや残便間を感じたり、便意が弱いという特徴があります。

 

高齢者に多く見られます。

 

原因としては、

  • エネルギー不足
  • 運動不足
  • 水分不足
  • 食物繊維不足
  • 腹筋力低下
  • 腸内環境悪化

などが考えられます。

 

水分不足や食物繊維不足、腸内環境悪化などが原因で便秘が引き起こされている場合は、食事での改善が期待できます。

 

●痙攣性便秘

痙攣性便秘とは、腸内に便が留まり、便秘となっている状態を指します。

 

腹痛の症状が見られ、便意が強くても排便が困難で硬く、排便量が少ないのが特徴です。

 

自律神経の乱れにより、腸管が緊張し過ぎて痙攣が起こり、便がうまく運ばれなくなるのが原因とされています。

精神的ストレス、環境の変化や体の炎症などにより、自律神経が乱れることで引き起こされます。

 

改善には様々な面からのアプローチが必要ですが、その一つとして食事を見直すことでも改善することはできます。

 

●直腸性便秘

直腸性便秘とは、便意を我慢することで便が直腸に停滞し、うまく排便できない状態に陥っていることを指します。

 

大腸の蠕動運動で順調に便が運ばれて直腸に達したとしても、便意を我慢し続けると脳が便意を感じにくくなり、排便できない原因となるのです。

 

お腹の張りや残便感の症状が見られ、慢性の便秘になりやすいのが特徴です。

 

肛門の筋肉である外肛門括約筋は、随意筋であるため、排便を自分の意思で抑えることができます。

そのため、すぐに排泄できない状況にあっても、ある程度排便を我慢することができます。

このように我慢を繰り返していると、癖になっていくのは想像しやすいと思います。

 

ですが、その我慢を繰り返していると、排便の我慢によって直腸は拡張されて内圧が上がらず、便意を感じにくくさせるということにもなります。

そのため、結果的に便秘となってしまいます。

 

便意を我慢する以外にも、寝たきりの場合や高齢者もなりやすいとされています。

 

器質性便秘

器質性便秘とは、大腸がんや手術後の癒着、腸閉塞、炎症性疾患などのような病気や疾患が原因として引き起こされる便秘です。

疾患により大腸の中を便がスムーズに通過できないため、排便できずに便秘となるのです。

 

また、大腸以外にも痔や婦人科系の疾患である子宮筋腫や卵巣嚢胞も腸を圧迫することから便秘となるため、器質性便秘とされます。

 

血便や、激しい腹痛、嘔吐などの症状があることが特徴です。

 

器質性便秘は食事での改善は難しい為、医師に確認する必要があります。

 

症候性便秘

症候性便秘とは、全身性疾患を患っている場合に、その疾患が原因として二次的に引き起こされる便秘のことを指します。

代表的な疾患として、甲状腺疾患、脳血管障害、パーキンソン病、自律神経疾患、膠原病などがあります。

 

全身疾患に伴うホルモン分泌異常や神経系の異常により、腸の蠕動運動が弱くなることで便秘がちになります。

 

患っている疾患にもよりますが、食事による改善が期待できる場合もあります。

 

なかでも特に、その期待が高いとされているのが「甲状腺機能低下」です。

甲状腺機能低下とは、代謝を活性化させる甲状腺ホルモンの分泌が低下している状態です。

 

代謝が低下すると、徐脈や心肺機能低下やむくみによる体重増加などに併せて便秘になることもあります。

この改善には、摂取エネルギーやPFCバランスの適正化などが求められますが、その点を見直すことで、便秘が改善される可能性があります。

 

薬剤性便秘

薬剤性便秘とは、抗うつ薬、抗コリン薬、咳止めなどの薬剤を使用し、その副作用で便秘となっている状態を指します。

 

これらの薬剤には、大腸の蠕動運動を抑える作用がなどがあるため、便が直腸までうまく運ばれず、腸内に便が留まってしまうのが原因です。

 

お腹の張りや残便感が症状としてみられるのが特徴で、薬を服用する機会の多い高齢者に多く見られます。

 

薬剤性便秘は薬剤によるもののため、食事の見直しでは改善できません。

医師や薬剤師へ確認する必要があります。

 

便秘の原因

女性特有の食欲がコントロールできない原因

さまざまな種類の便秘の中でも、弛緩性便秘と症候性便秘が食事と密接に関わっていることが見えてきました。

これらへの食事指導を適切に行うためには、まずその原因を把握しておくことが前提となります。

 

ここでは、主にこれらの便秘の原因とされている3点について詳しく見ていきます。

 

食物繊維不足

便秘の原因として指摘されることの一つに「食物繊維不足」があります。

 

食物繊維を摂取することで腸内の蠕動運動が活発になり、排便を促すこととなります。

 

食べたものは、口腔や胃や小腸などの消化器官で消化吸収されます。

そして、大腸の蠕動運動によって便として肛門まで運ばれ、排泄されます。

この蠕動運動は、腸内細菌によって作り出される「短鎖脂肪酸」をエネルギー源として起こっています。

 

蠕動運動を活発化させるためには、腸内細菌がこの「短鎖脂肪酸」を作り出せる状況を作る必要があります。

そのために必要なのが、腸内細菌のエサとなる食物繊維です。

 

つまり、食物繊維が不足すると腸内細菌が短鎖脂肪酸を作り出せず、結果的に腸の蠕動運動が十分に起きず、便秘となる、ということが言えるのです。

 

エネルギー不足

私たちは、エネルギーが不足するとそれを補うために、筋肉や脂肪からエネルギーを作り出します。

この時、私たちの自律神経は、交感神経が優位となっています。

 

一方、腸の蠕動運動は自律神経のうちの副交感神経優位で活発となります。

 

もし常にエネルギー不足の状態の状態であれば、交感神経から副交感神経に切り替えられず、蠕動運動を活発にできない状況となります。

そのため、エネルギー不足は弛緩性便秘を含む便秘の原因となり得るのです。

 

また、エネルギー不足は甲状腺機能低下の原因にもなるため、症候性便秘を招いてしまうことにもなりかねません。

適切なエネルギー摂取は、甲状腺機能低下の改善と共に、便秘にも改善が見られる可能性があります。

 

腸内環境悪化

腸内環境の悪化が便秘の原因となる理由は2つあります。

  • 腸内細菌のバランスが崩れて蠕動運動が低下する
  • 腸内のphが低下して蠕動運動を起こすエネルギーが低下する

 

この2点について順に見ていきましょう。

 

腸内には多種多様な細菌が住み着いており、大きく「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3種類に分類されます。

この腸内細菌のバランスは食生活によって大きな影響を受けます。

 

高脂肪食や高たんぱく質食など食事のバランスが乱れていると、腸内細菌のバランスが崩れ、短鎖脂肪酸の産生を行う善玉菌の数が減少します。

代わりに悪玉菌の数が増殖することで、腸内環境が悪化してしまうのです。

 

腸内環境が悪化するということは、

「善玉菌の数が減少している=腸のエネルギー源となる短鎖脂肪酸が不足し、蠕動運動が低下する」

という状況となり、便秘の原因となってしまうのです。

 

また、食べたものは、口腔内や胃や小腸などの消化器官で消化吸収されるため、基本的に大腸に未消化物は到達しません。

しかし、消化能力が低下していると、未消化物が大腸に入り込んでしまうことがあります。

 

大腸に未消化物が入り込むと、発酵して乳酸やコハク酸を産生します。

乳酸やコハク酸は酸性であることから、腸内のphが低下します。

 

腸内細菌が短鎖脂肪酸を産生しやすいphは5.5~7のため、それよりもphが低下すると十分に短鎖脂肪酸を産生できなくなり、腸内環境が悪化してしまいます。

その結果、一つ目の理由である「蠕動運動を起こす」ための善玉菌が減り、結果として便秘へと陥っていくのです。

 

つまり、腸内環境の悪化はさまざまな面から便秘の原因となり得るのです。

 

便秘に対する食事指導

 

ここまで、便秘の種類とその原因について詳しく見てきましたが、それを踏まえて実際にどのような食事指導をしていくのが良いのでしょうか?

 

ここからは、便秘の原因に合わせた食事指導内容を紹介していきます。

 

食物繊維の摂取

上の章にて、便秘の原因として食物繊維不足について解説してきました。

 

厚生労働省による「食事摂取基準2020年度版」において、

食物繊維の摂取量は成人の男性で21g以上、女性で18g以上

の摂取が推奨されています。

 

しかし、日本人の摂取量は14g前後と不足しているのが現状です。

 

そのため、意識的に食物繊維を摂取するように促す必要があります

 

白米にもち麦を加えたり、パンや麺を全粒粉のものにすることなどを提案してみましょう。

野菜や果物にも食物繊維が豊富なため、毎食取り入れたいところです。

 

また、食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。

 

蠕動運動を促すためには腸内細菌のエサとなる短鎖脂肪酸を産生する必要があることを前述しました。

その際のエサとなるのが、水溶性食物繊維です。

 

一方、不溶性食物繊維は水分を含むことで膨らみ、便のかさを増して蠕動運動を促進します。

そのため、より排便のためには不溶性食物繊維も必要ということが分かります。

 

それぞれの食物繊維を多く含む食材として、下記をご紹介します。

 

【水溶性食物繊維】

  • 穀物類:オートミール、押し麦、ライ麦
  • 野菜類:ごぼう、にんじん、玉ねぎ、オクラ、ブロッコリー、モロヘイヤ
  • 豆類:大豆、納豆、おから、インゲン豆
  • 果物:キウイフルーツ、アボカド、プルーン
  • 種実類:アーモンド、くるみ
  • 海藻類:ワカメ、昆布、もずく、寒天
  • キノコ類:干しシイタケ

 

【不溶性食物繊維】

  • 穀物類:ライ麦、オートミール、雑穀
  • 野菜類:ごぼう、大根、にんじん、かぼちゃ、モロヘイヤ、アボカド、ブロッコリー
  • 豆類:納豆、おから、きな粉、そら豆、枝豆、グリーンピース
  • いも類:さつまいも、さといも、こんにゃく
  • 果物類:干し柿、ドライプルーン、栗
  • キノコ類:全般

 

これらの食材などを積極的に摂取できるよう、食事指導の際にはおすすめできると良いかと思います。

 

出典:食事摂取基準2020年度版

 

適切なエネルギーの摂取

便秘の原因の一つとして、エネルギー不足という点を指摘しました。

適切なエネルギーを補給することは大切ですが、その量は個人によりそれぞれ異なります

 

基礎代謝量に活動係数を乗じることで、必要なエネルギー量を知ることができます。

しかし、あくまでも目安であるため、参考程度に使用し、相手の状態を観察して増減しましょう。

厚生労働省による必要エネルギーの求め方を下記に掲載していますので、ご参考ください。

 

近年、特に若い女性がエネルギー不足である傾向にあります。

 

上のグラフや表で確認できるように、深刻なカロリー不足であると同時に、そのことが深刻な栄養不足を招いてしまってます。

 

若い女性の中には、健康以上に見た目の美しさを求める人も存在します。

ですので、まずは「適切なエネルギー量であれば、体型に影響を与えない」ということを理解してもらうことが必要です。

 

食事に恐怖や不安を持っていると思われる場合は、無理な指導は控えましょう。

相手に寄り添った提案をすることが何よりも大切です。

 

そして、食事指導の際には実際にどのようにして自分の適正エネルギーを求めるのか、その方法をお伝えすることが、実施する第一歩を踏み出しやすくなります。

 

適正エネルギーを求める方法はいくつかあります。

こちらでは  ”たったの2ステップ”  という、より簡単な「メディカルズ本舗」での計算をご紹介します。

 

 

方法としては、

  1. 性別、年齢、身長、体重を入力する
  2. 身体活動レベルを選択する

という2段階で入力するだけです。

 

すると自動的に標準体重、BMI、基礎代謝、推定エネルギー量が算出されます。

 

メディカルズ本舗を参考にしてみたい方は、下記をご参考ください。

 

【参考】

 

PFCバランスを整える

私たちの体のエネルギー源となる三大栄養素「炭水化物」「タンパク質」「脂質」それぞれの食事全体に占める割合を「PFCバランス」と言います。

 

このPFCバランスが乱れると、適切なエネルギーを作り出すことができず、体に様々な不調をもたらします。

 

腸内環境悪化や耐糖能異常、甲状腺機能低下などの原因にもなり、結果的に症候性便秘などをはじめとする便秘につながります。

 

厚生労働省による食事摂取基準2020年度版では、

  • 炭水化物のエネルギー比率:50~65%
  • たんぱく質のエネルギー比率:13~18%
  • 脂質のエネルギー比率:20~30%

を推奨しています。

 

 

しかし、近年は脂質のエネルギー比率が増加傾向にあり、炭水化物のエネルギー比率が減少傾向にあります。

 

また、適正な摂取カロリーにするためにも、PFCバランスを整えることは大切です。

 

ですが、食事指導の際に「バランスの良い食事」と説明しても、指導を受ける側としては「分かりにくい」と感じる可能性があります。

 

主食、主菜、副菜、果物、乳製品】を1度の食事に揃える「定食型の食事」を意識することで、PFCバランスを整えやすくなります。

食事指導の際は、このように具体的な食事内容を示して説明すると、伝わりやすくなりますので、工夫してみましょう。

 

 

出典:厚生労働省「食事摂取基準2020年度版」

 

便秘に効果的な食材

便秘の原因やその改善法として、「食物繊維の多い炭水化物の摂取」や「脂質の摂取量を減らす」ことなどを解説していきました。

そして、定食型の食事がおすすめであることをお伝えしました。

 

ですが、「定食型」を理解したところで、慣れないうちは実際に取り入れることは難しいかもしれません。

 

食事指導の際は、具体的な食材の提案があると、食事に取り入れやすくなります。

専門的な知識が無い場合は、より具体的な例を挙げて説明するよう心掛けるとより伝わりやすくなります。

 

こちらでは、実際に取り入れることで便秘に効果が見られる食材を中心に、ご紹介していきます。

 

いも類

いも類には、特に不溶性食物繊維が豊富に含まれています

また、いも類を構成する栄養素はほとんどが炭水化物のため、前述したPFCバランスを整えることにも繋がります。

そのため、特にエネルギー不足が原因となって起こっている便秘に、いも類は効果的です。

 

いも類には

  • じゃがいも
  • さつまいも
  • 里芋
  • 紫いも
  • 長芋(山芋、やまと芋、自然薯など)
  • ヤーコン
  • こんにゃく

など様々な種類のものがあります。

 

それぞれ含まれる食物繊維の量は異なりますが、いつも同じものばかりではなく、様々な種類を取り入れるのが良いでしょう。

 

普段の主食と併用して取り入れるようにお伝えしましょう。

 

海藻類

海藻類には、ミネラルや水溶性食物繊維が多く含まれています。

近年、海藻類の摂取量は減少傾向にあるため、意識して摂り入れていただくようおすすめしましょう。

 

また、甲状腺機能に関わるヨウ素を豊富に含むことも大きな特徴です。

ヨウ素は過剰でも不足でも甲状腺機能低下に繋がるため、個々に合わせて量を調節しましょう。

 

一方で、海藻の食べ過ぎには注意が必要です。

過剰な食物繊維の摂取は消化の負担になるため、腹痛などの症状が見られます。

 

また、海藻と言ってもおやつとして売られている茎わかめやおしゃぶり昆布は、ついつい食べ過ぎてしまうこともあるため、注意するようにお伝えしましょう。

 

果物

果物はそのほとんどが、水溶性食物繊維と水分を多く含んでいます。

また、ビタミンやミネラルなどの栄養素も豊富に含んでいるため、積極的に摂取したい食材です。

 

まずは1日1回から食べる習慣をつけられるよう提案していきましょう。

 

一方で、果物の缶詰など多くの砂糖が使われている場合は、注意が必要です。

砂糖の過剰摂取は腸内環境の悪化に繋がるため、砂糖での加工が施されていない生の果物を選択してもらえるようにお話しましょう。

 

他にも、果物の選択肢としてドライフルーツもあります。

乾燥させることで栄養素が生の果物よりも凝縮されており、さらにエネルギー量も高いです。

 

少量で栄養素を補えるメリットがありますが、逆に食べ過ぎにならないよう注意が必要です。

また、中には砂糖を使用しているものと使用していないものがあるため、取り入れる際は、砂糖不使用を選択するように提案しましょう。

 

まとめ

まとめ

ここまで便秘の種類や原因から、その改善策としての食事指導内容についてお伝えしていきました。

 

便秘の種類やその原因は人それぞれのため、改善のアプローチ方法も様々です

しかし、食事の改善により快方へと向かう症例も多くあります。

 

原因から食事指導につながる点を見出し、適切な指導ができればその対象の方だけでなく、指導する側にとっても喜びに代わります。

 

「便秘の食事指導にはこれ」という固定概念ではなく、何が原因で、どのような対策が良いのかを見極め、適切で確かな食事指導を行うことが大切です。

 

この記事が少しでもそのような参考になれば幸いです。

一般社団法人臨床栄養医学協会

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