脂質制限中のメニューって困りませんか?
今まで唐揚げやハンバーグなどのおかずを好きなように食べていたのに、急に脂質制限をしようと思っても、何を食べていいかわかりませんよね?
でもそのままその食事を続けていても、ダイエットは成功しないかもしれません。
なぜなら現代の食事は脂質が高いのにも関わらず、ダイエット食といわれているものがあふれているからです。
その原因は糖質制限ブームによって、糖質を抑えた食品の多くは脂質が高くなっているものが多いからです。
この記事では簡単にできる脂質制限のメニューを紹介します。
この記事を見ていただければ、ダイエット食といわれる食品にだまされることなく脂質制限ができるので、ぜひ参考にしてください。
目次
脂質制限とは
脂質制限とは、単純に脂質を抑える食事方法です。
脂質は3大栄養素と呼ばれる栄養素の一つで、普段食べている食事は脂質・炭水化物・たんぱく質の3つの栄養素で構成されています。
これら3つの栄養素のカロリーは異なり、脂質はこの中で最もカロリーが高いのです。
ですので、脂質を抑えることでカロリーカット=ダイエットの効果を得られることができるのです。
脂質制限と糖質制限の違い
「糖質制限」と「脂質制限」の大きな違いは、食事の量が減るか減らないかという点です。
糖質制限は主食であるごはんなどの糖質を控えるので、全体的な食事量が減ってしまい食事に対する満足感を得られにくくなります。
それに比べ脂質制限は、肉の脂身を減らす・調理油を減らすなど、見た目に食事の量の変化を感じにくく、食事の満足感が得られやすい特徴があります。
脂質制限は満足感を保ちながらダイエットができるため、糖質制限と比べて続けやすいのがメリットです。
「脂質制限」で無理なくダイエット
脂質制限は油の摂取量を調整することでカロリーカットにつながり、効果的に無理のないダイエットが可能になります。
なぜなら、糖質や脂質は1gあたりのカロリーが4kcalであるのに対して、脂質は1gあたりのカロリーが9kcalと倍以上なので、脂質を減らすほうが効果的にカロリーカットできるからです。
出典:農林水産省Webサイト
現代は年々脂質の摂取量が増えています。
過剰な脂質を減らしていくことで、生活習慣病を予防し健康的に無理なくダイエットすることができるのです。
脂質制限で一日に摂ってもよい脂質量とは
日本人の目標とする脂質摂取量は1日に必要なカロリーの20-30%とされています。
そのため、脂質制限では20%以下を意識していく必要があります。
脂質1gあたりのカロリーは9kcalです。
◎1日の摂取カロリーが2000kcalの場合
2000×0.2÷9=44.4g/日となります。
1食あたり、約14.8gが目安です。
《参考》一日の推定エネルギー量および脂質制限中の脂質摂取量
(脂質1g=9kcalで計算)。
推定エネルギー必要量 (1日あたり) | 脂質量 (1日あたり) | 一食あたり (1日3 食の場合) | |
男性 18~29歳 | 2,650kcal | 58.9g | 19.6g |
30~49歳 | 2,700kcal | 60.0g | 20.0g |
50~64歳 | 2,600kcal | 57.8g | 19.3g |
女性 18~29歳 | 2,000kcal | 44.4g | 14.8g |
30~49歳 | 2,050kcal | 45.6g | 15.2g |
50~64歳 | 1,950kcal | 43.3g | 14.4g |
※推定エネルギー必要量
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の身体活動レベル「ふつう」を参照
※脂質量は「推定エネルギー×20%÷9g」で計算
では食材にどれくらいの脂質が含まれているのか?
これも表にしましたので参考にしてください。
《参考例》食材に含まれる脂質量
食材 | 脂質量 | 食材 | 脂質量 | 食材 | 脂質量 |
卵1個 | 6.2g | 和牛ロース100g | 37.4g | 鶏胸肉100g | 11.6g |
納豆50g (1パック) | 5g | 和牛肩100g | 22.3g | 鶏胸肉100g (皮なし) | 3.3g |
豆腐150g | 4.5g | 和牛もも100g | 17.5g | 鶏もも肉100g(皮なし) | 3.9g |
枝豆1袋 (枝なし138g) | 8.6g | 豚もも100g | 10.2g | さば80g | 9.7g |
無調整豆乳200ml | 4.1g | 豚ロース100g | 19.2g | 鮭80g | 3.6g |
スライスチーズ1枚 | 4.7g | 豚ヒレ100g | 1.9g | たら80g | 0.16g |
牛乳200ml | 7.8g | 豚バラ100g | 34.6g | カレイ80g | 1.04g |
注意することは、「脂質制限=脂質の摂取量をゼロにする」ということではありません。
脂質は細胞膜やホルモンの生成に関わる重要な栄養素です。
上記の計算を目安に、あくまで摂りすぎないように調整することが大切です。
食べても痩せる一日の脂質制限メニュー
それでは、脂質制限におすすめのメニューをご紹介します。
「朝食」「昼食」「夕食」「おやつ」とメニューを分類しています。
各メニューの総カロリーと脂質量も記載しますので、参考にしてください。
朝食
《メニュー例》
ごはん160g
納豆(1パック)50g
ゆで卵1個
わかめの味噌汁
キウイ1個
総カロリー 515kcal 脂質量 11.0g
朝ごはんは一日の活動のためのエネルギー源です。
一日の総摂取カロリーを落としたいがために、朝ごはんを我慢する人もいますが実は逆効果。
糖質やタンパク質をしっかり摂ることがポイントです。
朝ごはんではあまり低カロリーにはせず、バランスよく食べるのがおすすめです。
体にエネルギーがないと体調を崩したり、倦怠感や疲労感を感じやすくなり、本来のパフォーマンスが発揮できなくなったりします。
朝ごはんをしっかり食べてエネルギーを消費し、基礎代謝を向上させやすい体にしましょう。
昼食
《メニュー例》
ごはん160g
レンジでしっとり 鶏むね肉の塩麹蒸し
レタス、パプリカ、ブロッコリー、ミックスビーンズのサラダ(ノンオイルドレッシング)
総カロリー 504kcal 脂質量 6.5g
※鶏むね肉は皮をとれば、高たんぱく低脂質な脂質制限に最適な食材です。
いろいろな味付けで日替わりで楽しむのもいいですね。
参考レシピ:レンジでしっとり 鶏むね肉の塩麴蒸し
昼ごはんはしっかり食べて、日中の活動エネルギーをしっかり補給し、夕食までお腹を持たせましょう。
人は昼間に活動的になるため、昼食をしっかり食べても、意識的に動いてカロリーを消費できます。
夕食
《メニュー例》
ごはん160g
鱈とキャベツときのこのフライパン蒸し
小松菜のお浸し
かぼちゃの味噌汁
ヨーグルト120g
総カロリー 505kcal 脂質量 5.3g
※たらは高たんぱく低脂質で、ビタミンDを始めとするさまざまな栄養が豊富でダイエット向きの魚です。
くせがないのでどんな味にも合います。
参考レシピ:鱈とキャベツときのこのフライパン蒸し
夜遅い時間は代謝が落ち、消化酵素のはたらきも低下します。
身体に脂肪をため込まないために、消化が良く低脂質な食事を心がけましょう。
鶏むね肉や白身魚など低脂質な食材を選ぶのがポイントです。
おやつ
《メニュー例》
- 和菓子(ようかん、わらび餅、大福、団子など)
- ラムネ
- ノンフライスナック
- あたりめ(するめ)
- ギリシャヨーグルト
- ゼリー
- 氷菓子
脂質制限中でもおやつは食べてもOKです。
仕事で疲れたとき、ストレスを感じたとき、無性におやつを食べたくなる方も多いでしょう。
これらのおやつはどれも適量であれば、脂質制限ダイエット中でも食べられます。
一日の必要カロリーのうち、間食は200kcalまでがよいとされます。
200kcal以内でこれらのようなおやつを選ぶようにしましょう。
脂質制限の食事メニュー3つのポイント
脂質制限時の食事メニューのポイントは、「食べてはいけないもの」と「食べていいもの」を知ることです。
知ることで普段の食事から気を付けることができるようになり、より効果を得られます。
さらにご自分でのアレンジができるようになります。
この章でご紹介する「脂質制限食事メニューの3つのポイント」を毎日の食事メニューに取り入れ、脂質制限を行いましょう。
脂質の少ない食材を選ぶ
脂質の少ないおすすめ食材は、「鶏むね肉・魚介類・豆腐」です。
これらをメインにすることで、ボリュームを保ちながら脂質を抑えることができます。
炭水化物は、全般的には脂質量が少ないので脂質制限に向いています。
中でも白米や麦ごはん、うどん・そばなどがおすすめです。
野菜やきのこ、果物類は気にする必要はありませんが、唯一脂質が多いアボカドは食べ過ぎないように注意しましょう。
醤油や砂糖など、基本的な調味料は普通に使用しても大丈夫です。
糖質制限では控えないといけない調味料が多いですが、その点は脂質制限のメリットといえるでしょう。
脂質の多い食材に注意する
食生活の欧米化の影響で脂質の多い食材が広まり、知らない間に脂質を過剰摂取している傾向があります。
例えば、ポテトチップスの脂質量は1袋で約30gもあり、それだけで1日の適正量の半分以上を摂取していることになります。
脂質には、バターや調理に利用する「見える油」と肉、魚、乳製品、洋菓子、インスタント食品そのものに含まれる「見えない油」があります。
「見えない油」を意識することで、脂質の過剰摂取を防ぐことができます。
肉類は部位により脂質量が大きく異なり、バラやロースなどは脂肪が多いので要注意です。
また、鶏もも肉や胸肉は皮を外すだけで脂質量を1/3に抑えられます。
調味料は、マヨネーズやドレッシングなど油が使われているものに注意し、使っても少量にして、ドレッシングはノンオイルタイプを選びましょう。
調理方法に気を付ける
脂質制限中は、「揚げ物」や「炒め物」といった調理法は避けましょう。
茹でる・蒸す・グリル・煮込み・レンジ調理、といった油を使わない調理法であれば、脂質量を下げることに繋がります。
「煮る」、「蒸す」など油を使わない調理法は脂質量を抑えやすいです。
「炒める」「焼く」場合は、食材から出る油を上手に活用し、調理油を減らします。
また、おすすめ食材は、「鶏むね肉・魚介類・豆腐」です。
これらをメインにすることで、ボリュームを保ちながら脂質を抑えることができます。
もし炒め物を食べたいのであれば、テフロン加工されたフライパンで油なしで調理をするなど、工夫が必要となります。
コンビニで用意できる!脂質制限メニュー
コンビニは食品の種類が豊富で、最近はダイエット向けの食品も充実しています。
ほとんどの食品でカロリーが表示され、しかも1人分の量だけ買うことができるのがメリットです。
上手に活用すれば、脂質制限メニューをバリエーション豊かに組み立てられます。
では、脂質制限メニューのおすすめ商品を4つご紹介します。
もち麦入りおにぎり
セブンイレブンでは「もち麦もっちり! 梅こんぶおむすび」、ローソンでは「食物繊維が摂れる 枝豆と塩昆布おにぎり」、ファミリーマートでは大麦入りのおにぎりが販売されています。
おにぎりは手軽に糖質が摂ることができ、さらにもち麦に含まれる食物繊維は血糖値の急上昇を防いだり便秘解消にも効果的なのです。
もし、もち麦や大麦が含まれないおにぎりを選ぶ場合でも、具材選びには注意しましょう。
脂質が多いマヨネーズが使用されているツナマヨやベーコン入りのおにぎりは要注意です。
それよりも低カロリーな「昆布」「おかか」「うめぼし」や、たんぱく質が豊富な「鮭」を選びます。
足りなければ2個食べても糖質過剰にはなりません。
具材にもいろいろな種類がありますから、飽き防止にも繋がります。
サラダ
サラダに含まれる野菜やきのこ、海藻類などには、ビタミンや食物繊維が含まれています。
食物繊維には脂肪や糖の吸収を抑える働きも期待されます。
コンビニでは、トッピングの多いボリューム感のあるサラダが販売されています。
鶏むね肉やゆで卵等の入ったものならたんぱく質も摂取できますが、なかにはポテトサラダやマカロニサラダのように、マヨネーズが使われ脂質が多くなっているものやドレッシングに含まれる油の摂取に気を付ける必要があります。
ドレッシングはノンオイルのものを選び、ポテトサラダやマカロニサラダは避けましょう。
迷ったら、シンプルなサラダを選べばOKです。
焼き魚
焼き魚は温めてそのまま食べられる手軽さが魅力です。
ほっけの塩焼きは、食塩だけのシンプルな味付けで安心して食べられます。
いか焼きも低脂質でたんぱく質量が多いのでおすすめです。
他にも、鮭の塩焼きやさわら、赤魚などいろいろな種類があるので、飽きずに続けられます。
ただし、中には脂質が多いさばやハラミなどがあります。
魚の油は体にいい影響を与えてくれるのでたまにはいいですが、常食しないように、購入する前に裏の成分表示を確認しましょう。
カップみそ汁
お湯を注ぐだけの味噌汁は、お手軽でお腹を満たすのに役立ちます。
味噌の原材料は大豆で、摂取すると体内で分解されてアミノ酸になり、脂肪燃焼を促進する働きがあると言われています。
また味噌に含まれている大豆ペプチドも腸内環境を整え、便秘の改善や代謝が良くなる効果も期待できます。
長期保存もでき、コンビニでは種類も豊富なので、飽きずに続けられるでしょう。
脂質制限中でもOK!外食メニューの選び方
脂質制限中でも家族や友人との外食を諦めることはありません。
外食でも脂質制限に適したメニューはたくさんあるからです。
では、ダイエット中の外食時には、具体的にどのようなメニューを選べばよいのでしょうか。
外食時の脂質を抑えた食事メニューの選び方をご紹介します。
なるべく和食を選ぶ
和食は、低脂質で高たんぱくのメニューが多いことが特徴です。
オススメしたいのが、魚・豆腐類をメインに使った定食です。
刺身には酵素が含まれていますし、焼魚などは低脂質です。
また、湯豆腐・高野豆腐などを使ったメニューはたんぱく質が摂取できます。
さらに、昆布かつおだしなどの出汁を使い旨味を使う料理が多いため、油を使用していなくても美味しい料理が多数あります。
脂質制限中に外食する場合は、できるだけ和食を選択するのをおすすめします。
栄養成分を確認する
最近は外食店に行っても、栄養成分の表示がメニュー表に記載されているのを多く見かけるようになりました。
摂取した栄養を自己管理することは脂質制限中でもとても大切です。
事前にお店のホームページ等を確認して摂取する栄養素を確認できれば、脂質の摂りすぎも防ぐことができますね。
栄養成分が表示されている場合は、必ず把握しましょう。
一品メニューは避ける
麺類や丼物は脂が多めのメニューがほとんどで、ごはんの量も多く食物繊維が少ない傾向にあります。
これらのメニューはダイエットには不向きです。
一品メニューで頼むのではなく、汁物、野菜などの小鉢などサイドメニューをセットでつけ、栄養バランスを整えましょう。
外食店では食欲を満たすことが優先されるため、一品料理だけを都度頼んでしまうと、カロリー摂取過多やPFCバランスを逸脱した食事に傾いてしまいます。
定食であれば、主食・副菜・汁物とバランスの取れたメニュー構成になっています。
脂質の摂りすぎにさえ注意すれば、PFCバランスはもちろん、食欲も満たされます。
食べ過ぎを防止する観点からも、外食をするなら定食を頼みましょう。
脂質制限を続ける4つのコツ
ここまでご紹介してきたように、脂質制限の食事法は脂質をなるべく控えてカロリーを抑えることなので、それほど難しい方法ではありません。
一見、簡単そうに思えますが、コツをつかんで続けていかないと振り出しに戻ってしまうかもしれません。
どんな食事方法でも続けることができなければ、効果は期待できません。
そこで脂質制限を続けるための4つのコツをご紹介します。
コツをつかんで、続けられる脂質制限を行いましょう。
極端に脂質をカットしない
脂質を減らし過ぎてしまうと、ホルモンが作れなくなる、油に溶ける脂溶性ビタミンの吸収ができなくなるなど、体の機能がうまく働かなくなります。
私達の体の細胞は、脂質を主成分とする膜に守られ、脂質は体にとって欠かすことのできない必要な栄養素です。
そのため、脂質が不足すると細胞を維持しにくくなり、免疫を維持したり骨や歯の健康維持をおこなったりできなくなります。
カロリーは高いですが、脂質も体にとって重要な栄養素です。
脂質制限をする際も、全体のカロリーの20%は脂質を摂取し、極端に減らし過ぎないように心がけましょう。
良質な脂質を摂る
脂質制限中は、卵や乳製品、肉、魚、大豆など、食品に含まれるものから摂取するようにしましょう。
脂質は量だけではなく、質を考えることが大切です。
構成される脂肪酸は、大きく4つに分類されます。
(脂肪酸の種類)
脂肪酸の種類 | 多く含まれる食べ物 | |
飽和脂肪酸 (常温で個体 | 肉類・乳製品・卵黄など | |
不飽和脂肪酸 (常温で液体) | オメガ9 | オリーブオイル・アボカドなど |
オメガ6 | 大豆油、こめ油、紅花油、ごま油など | |
オメガ3 | 青魚(魚介類) えごま・亜麻仁油など |
不飽和脂肪酸は酸化されやすく、調理油でよく使われるオメガ6は現代では過剰摂取傾向で、現代病に大きな影響を与えています。
オメガ3に分類されるなかでも、魚介類とえごま油・亜麻仁油は全く別のものです。
魚介類に含まれるオメガ3には、動脈硬化や血栓を防いだり、血中の中性脂肪を下げたりする作用があります。
調理油によく使われるオメガ6や、えごま油・亜麻仁油などの植物性のオメガ3を追加して食事に取り入れる必要はありません。
糖質制限と同時にしない
早くやせたいと思っても、脂質制限と糖質制限を同時に行うことはやめましょう。
ダイエット法としてよく耳にする「糖質制限」は、脂質制限と同じように特定の栄養素(糖質)を制限することで痩せる食事方法です。
2つあわせて行うと、食べられる食材が限定されてしまい、体に必要な栄養素を補うのが難しくなります。
栄養不足によって体に悪影響が出る可能性もあるので、脂質制限ダイエットを行う際は、糖質制限は行わないようにしましょう。
その逆も同じです。
軽い運動をする
脂質制限中のダイエットを行う場合は、軽い運動を取り入れることをおすすめします。
筋肉量や活動量が少ないと、摂取したエネルギーを使い切ることができず脂肪が蓄えられてしまうからです。
特に食事を減らすダイエットをすると、脂肪だけでなく筋肉も落ちやすくなります。
筋肉量をできる限りキープしながらダイエットを成功させるためには運動が必要不可欠です。
ただ、「ジムに通って筋トレしないといけない!」というような激しい運動は必要ありません。
ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチや日常生活のなかで行う動作や活動も、意識を変えることで活動量を増やすことができます。
移動の際は徒歩にする、エレベーターではなく階段を使う、歯磨き中はかかとの上げ下げをするなど、ぜひ無理のない軽い運動を取り入れてみましょう。
脂質制限のデメリット
6‐1「極端に脂質をカットしない」でも少しお伝えしましたが、ここでは過度な脂質制限がもたらすデメリットについてお話しします。
脂質制限の食事では「鶏むね肉・魚介類・豆腐」がおすすめの食材であることを、3‐1「脂質の少ない食材を選ぶ」でお伝えしました。
しかし、実際にそういった食材を中心にして脂質を少なくすると、お肉や乳製品などの摂取量が少なくなりやすいのです。
そうなると、お肉や乳製品などに含まれる栄養素(カルシウム、鉄、亜鉛など)が欠乏してしまい、カルシウム不足で骨がもろくなってしまうなど、身体の不調を起こしてしまう可能性があります。
実際に下記のような脂質20%以下の食事で栄養計算をしてみるとよく分かりますね。
また脂質は、脂溶性ビタミン(A、E、D、K)の吸収を助けることが知られています。
脂質制限をすると、これらの脂溶性ビタミンの吸収率が悪くなってしまうのです。
私たちの身体はエネルギーによって動いていますが、このエネルギーを作り出すにはビタミン・ミネラルなどさまざまな栄養素が必要です。
脂質制限により栄養素不足になってしまうと、結果的にエネルギーがうまく作り出せずに代謝を落としてしまうことに繋がりかねません。
またホルモンの材料であるコレステロールは主に脂質から作られるので、脂質を抑えるとホルモンの産生が悪くなってしまいます。
このホルモンというのは代謝に関係するので、これも代謝を落としてしまうことにつながるのです。
脂質制限では短期的に痩せる可能性はあるかもしれません。
しかし、長期的に脂質20%以下を達成してしまうと、身体の代謝を落としてしまったり、さまざまな栄養素が不足してしまい、上記のようないろいろなリスクに繋がる可能性があります。
参考までに、厚生労働省が示している「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」が総エネルギー摂取量に占めるべき割合(% エネルギー)は以下となっています。
- たんぱく質・・・13〜20%
- 脂質・・・20〜30%
- 炭水化物・・・50〜65%
脂質は20%以下ではなく20〜30%ぐらいが適切な量で、実は1番痩せやすいようなバランスのいい食事になります。
なので脂質制限という食事法は基本的にはおすすめしません。
まとめ
今回は、脂質制限中のメニューについてご紹介しました。
メニューを決めるポイントは、脂質が多い肉類や洋菓子などを避け、良質な脂が含まれる魚を中心とした食事にすることです。
そして知らず知らずのうちに脂質過多とならないような調理法や調味料に注意をする必要があります。
脂質を抑えるポイントをつかむことができれば、食事にほんの少し工夫するだけでできることが分かってきます。
脂質制限中でも満足感を保ちながらカロリーコントロールができます。
ぜひ続けてダイエットを成功させていきましょう。