ピラティスインストラクターとして活動するには必ず資格が必要な訳ではありません。
ですが9割のインストラクターはピラティス団体の認定資格を持っています。
なぜなら指導者として、ピラティスの考え方や解剖学、生理学は最低限必要な知識だからです。
知識がない指導者の元ではなかなか結果が出にくいだけでなく、怪我のリスクが高くなります。
この記事では、ピラティスインストラクターを目指す方に向けて、自分に合った資格や学習方法を選ぶためのポイントを紹介します。
- 教えたい対象(高齢者、妊婦さん、ダイエットターさんなど)
- 将来の働き方(ジムでの勤務、自分で教室を開く、オンラインサポートなど)
- 現在の状況に合わせた学習方法(対面レッスン式、オンライン学習、短期集中コースなど)
さらに、ピラティスインストラクターの実際の働き方や目標・生活スタイルに合った最適な選択肢を見つける方法までお伝えしていますので最後まで読んでみてください!
目次
ピラティスインストラクターになる為に必要なことは?
資格がなくてもピラティスインストラクターになれます。
しかし、ピラティスインストラクターになるためには、単に体を動かすスキルだけでなく、幅広い専門知識が必要なため、9割のインストラクターはピラティス団体の認定資格を持っています。
ピラティスはジョセフ・ピラティス氏が怪我をした兵士のリハビリの為に開発したメソッドで、単なる運動ではなく、身体機能の改善を目的とした総合的なアプローチです。
そのため、解剖学と生理学は最低限必要な知識です。
身体の構造(骨格)と機能(関節の動き・筋肉の動き)を理解することで安全で効果的なレッスンを行うことができます。
解剖学と生理学の理解が浅いまま指導を行うと怪我をさせてしまったり悩みに合わせたレッスンを行うことができません。
各団体の養成講座で解剖学と生理学を学ぶことはできますが、団体によって養成講座ないでの時間は違います。
そのため、養成講座受講後も学び続けることをオススメします。
ピラティスインストラクターの資格の種類
ピラティスには主にマットピラティスとマシンピラティスの2つの種類があります。
- どんな人にオススメの資格か
- どのような知識がつくか
- どのような生徒さんがいるか
これらについてそれぞれ紹介していきます!
マットピラティス
マットピラティスは、マット上で行うピラティスのエクササイズです。
ピラティス初心者の方やピラティスの基礎から学びたい方はマットピラティスがオススメです。
養成講座では、体の構造や筋肉の働きについての基本を学ぶことで、正しいエクササイズの動きや効果的なレッスンの組み立て方、安全にレッスンを行う為のスキルを学ぶことができます。
基本的に身体ひとつで行えますが、スモールボールやセラバンドといったものを使いながら身体の動きの改善を行っていきます。
マットひとつでできるのでオンラインや自宅、施設訪問などさまざまな働き方が選べます。
生徒さんも気軽に始めることができるので、お友達と受けたい方や、まずは挑戦してみたい方が多いです。
マシンピラティス
マシンピラティスは、専用のマシンを使ったピラティスのエクササイズです。
マットピラティスの資格を取得して、さらにピラティスを深く理解したい方にオススメです。
マットピラティスでは難しかった多様な動きや強度調整を行うことができ、筋力強化、柔軟性向上、姿勢改善など、個々のニーズに合わせたトレーニングができるようになります。
「リフォーマー」や「キャデラック」などの代表的なマシンを使い、運動負荷設定や動作サポートをすることで安全で効果的なトレーニングを行うことができます。
マシンが必要なのでスタジオ等のトレーニングをする場所が必要です。
生徒さんは様々なエクササイズに挑戦したい方や、負荷をかけて効率的にトレーニングしたい方が多いです。
ピラティスインストラクターの認定資格を取得する方法
ピラティスインストラクターの資格取得を目指す場合、
- 専門家から直接学ぶ対面式養成講座
- 時間や場所を柔軟に選べるオンラインでの養成講座
- 短期間で集中的に学ぶ短期集中コース
など、様々な学習方法があり、個人の生活や学習の好みに応じて選択できます。
仕事と両立したい方にはオンラインや通信教育がおすすめですが、直接的なフィードバックを重視する方には対面の養成講座がおすすめです。
また、1章「ピラティスインストラクターになる為に必要なことは?」でも説明したとおり、解剖学と生理学以外にもピラティスの理念やムーブメントのポイントを座学と実技を講座内で学びます。
団体によって変わりますが最短4週間から最長で50時間で認定資格を取得することができます。
自分にあったピラティス団体を選ぶポイント
自分に合ったピラティスを選ぶポイントは、目的を明確にすることが重要です。
各ピラティス団体のメソッドの特徴や特徴を理解した上で、以下の点をチェックしましょう。
- その団体に目標とするインストラクターがいるか
- レッスン形式や施設・設備が自分に適しているか
- 団体の特色が目的とあっているのか
可能であれば体験レッスンを受けてみることで、より自分にあったピラティスの団体を見つけることができます。
資格名 | basi pilates(バシピラティス) | STOTTピラティス | PHIピラティス | BESJ | Peak pilates |
特徴 | 伝統的なピラティスと最新科学の融合。医療従事者向け専門コースあり。 | 解剖学とバイオメカニクスの深い理解。リハビリテーション特化コースあり。 | リハビリテーションとスポーツ科学の融合短期集中講座。 | 日本人の体格に適した独自メソッド。 | 国際的に認知度の高いブランド。 |
オススメな人 | スポーツ選手 ダンサー | フィットネス指導者 | リハビリ患者 | クライアントファーストの理念に共感する | 初心者からプロを目指す人まで幅広く |
取得期間 | 6日間(36時間)+試験1日 | 5時間×8日間 (合計40時間) | 4日間 | 32時間 (60ムーブメント) | 50時間 (マット認定資格) |
金額 | ¥306,000 | ¥289,000+税 | ¥237,600 | ¥187,000 (税込) | ¥151,200 |
basi pilates(バシピラティス)
BASIピラティスの養成講座は、伝統的なピラティスの医療的メソッドに最新の科学の知見を融合させた、革新的なプログラムです。
この団体は、スポーツ選手、ダンサー、ヨガインストラクターなど、幅広い分野のプロフェッショナルをサポートしています。
養成講座は、平日コースや土日限定コースなど、豊富なスケジュールが揃っており、仕事や育児で忙しくても、無理なく学習を進めることができます。
さらに、理学療法士、医師、看護師、作業療法士、カイロプラクターなどの専門家がより深い知識を学べる医療従事者向けの専門コースもあります。
そして、卒業後も海外講師や上級インストラクターによるワークショップを定期的に開催し、受講生の継続的な成長を支援するサポート環境を整えています。
BASIピラティス養成講座は、プロフェッショナルとしての可能性を広げ、常に進化し続けたい方に最適です。
受講費用
・マットピラティスインストラクター:¥306,000
期間
・講座:6日間(36時間)
・試験:1日
参考:BASIピラティス
STOTTピラティス
カナダで誕生したStott Pilatesは、今や世界100カ国以上で5万人を超えるインストラクターが在籍しています。
創始者ジョセフ・ピラティスの理念と、現代の科学の知見を融合させた独自のアプローチが特徴です。
解剖学とバイオメカニクスの深い理解を基礎とするStott Pilatesは、形だけのムーブメントではなく総合的なボディワークメソットです。
さらに、リハビリテーションに特化したコースをはじめ、フィットネスと医療の架け橋となる先進的な的な取り組みを展開しています。
Stott Pilatesでは、健康増進からプロフェッショナルな指導者育成まで、ひとりひとりのニーズに応える多彩なプログラムが用意されています。
受講費用
・IMP Intensive Mat-Plus(初級・中級コース):289,000+税 (教材費別)
期間
・講座:5時間×8日間 (合計40時間)
PHIピラティスジャパン(パフォーマンスエネヘンスメントインターナショナル)
PHIピラティスは、最新の医学の知見に基づいたリハビリテーションとスポーツ科学を融合した独自のピラティスメソッドです。
なので、怪我からの回復を目指すリハビリ患者から、パフォーマンス向上を求めるトップアスリートまで幅広いニーズに対応できます。
PHIピラティスでは、解剖学、生理学、運動力学基礎から実践的なエクササイズ指導法まで徹底的に学べる4日間の短期集中講座があり効率的に習得できるプログラムがあります。
その為、フルタイムで働く社会人や育児に忙しくても無理なく受講でき、修了後すぐに現場で活用できる即戦力の機能改善・パフォーマンス向上の専門家を目指すことができます。
受講費用
・PHI Pilates MAT Ⅰ/Ⅱ:¥237,600
期間
・講座:4日間
besj(Body Element System Japan)
日本発のピラティス団体BESJは、日本人の体格に適した独自のメソッドを基に、クライアントファーストの理念を軸とし、プレピラティスとクラシカルムーブメントの両方を学べる柔軟なカリキュラムがあります。
他の団体と比べ受講費用は安く、年1回のセミナーで更新可能な実用的な資格制度を特徴とする指導者養成プログラムを提供しています。
単なる「型」の習得ではなくクライアントの状況に応じて動きを修正・適応できる能力の育成を重視し、資格取得をスタートと位置づけ、継続的な学びと現場経験の積み重ねを通じて、自主的に考え成長し続ける真のプロフェッショナルの育成を目指しています。
受講費用
・170,000円(税込 187,000円)※2024年9月25日以降の開講コースより税込 198,000円
期間
・講座:60のムーブメント 合計32時間
Peak Pilates認定 (ピーク・ピラティス)
Peak Pilates(ピーク・ピラティス)は、世界21カ国に展開する国際的に認知度の高いピラティスブランドです。アメリカのピラティス団体の中でも特に注目されています。
ピラティス・メソッド・ライアンス(PMA)認定のスポンサー教育その教育プログラムは、適切な指導方法や正しい身体の使い方はもちろん、解剖学や運動生理学の基礎知識まで幅広くわかりやすいカリキュラムが特徴です。
Peak Pilatesのメソッドは、改善、柔軟性向上、ストレス解消など多くの効果ができ、そのため多くの姿勢やアスリートにもサポートされています。
短期集中型の4日間プログラムから、より深くエクイップメント認定資格まで、多様なコースを提供しており、初心者からプロを目指す人まで幅広いニーズに対応しています。
受講費用
・マット認定資格:¥151,200
期間
・講座:50時間
参考:ピラティスアライアンス
自分に合わせた働き方の選び方
ピラティスインストラクターとしての働き方には、スタジオ勤務とフリーランスの2つの働き方があり、それぞれメリットとデメリットがあります。
自分の目標、生活スタイルによって選択することが重要です。
ピラティススタジオやフィットネスジムの正社員
ピラティスインストラクターとして「安定した収入が欲しい」「インストラクターとして経験を積みたい」という方にオススメな働き方は正社員です。
平均年収は都内で300~350万円で、月収17~25万が相場です。
収入以外のメリットとしては、保険や年金といった社会保障や自分で集客をしなくても良いのでインストラクターとしての経験を積むことができます。
スタジオによっては社内研修があるのでスキルアップや現場での悩みを相談できる環境も整っています。
フリーインストラクター
認定取得したあと、自分のペースでピラティスインストラクターとして働きたい方はフリーインストラクターがオススメです。
主婦の方や子育てで正社員として働くことが難しい方やインストラクターとして経験を積んでキャリアアップを目指す方など自分のペースで働くことができます。
ただし、正社員とは違い収入の不安定さや社会保障がないこと以外にも集客や経営のスキルも必要です。
フリーインストラクターには店舗を持たずに業務委託としてスタジオやジムでレッスンを方や自分でスタジオやジムを開業する方もいます。
このようにピラティスインストラクターの働き方は自由度がとても高いです。
自分の目標や生活スタイルに合った働き方を選択しましょう!
まとめ
ピラティスインストラクターになるために、必ず資格が必要というわけではありません。
まずは、目標や生活スタイルに合った団体と働き方を選ぶことが重要です。
ピラティスの団体以外にもピラティスインストラクターとしてスキルアップに繋がる資格も多く存在します。その中でも食事と栄養の知識は重要です。
食事と栄養の知識を深めるためにおすすめの資格として、生化学や生理学に基づいた栄養学が学ぶことができる臨床栄養医学協会の資格がおすすめです。
参考: 臨床栄養医学協会
まずは、自分の目標と目的に合わせて団体や働き方を選んでみてください!
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