ケトジェニックダイエットは2週間で効果が出る!失敗しない方法も紹介

一般社団法人臨床栄養医学協会

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ケトジェニックダイエットは2週間で効果が出る!失敗しない方法も紹介

ケトジェニックは1〜2週間で効果が出るダイエット法です。

体に糖質が入らなければ水分が減り血糖値が安定するので体重が落ちるのです。

通常、人の体は糖質を主なエネルギーとして代謝を行いますが、とりすぎて余った糖質は脂肪に蓄えられます。

そこで、厳しく糖質制限をすることで体を脂質代謝に切り替え、脂肪をエネルギーとして使うのです。

しかし食事のルールが細かく、やり方に注意しないと短期間では結果が出ないダイエット法です。

この記事では、ケトジェニックダイエットの効果の現れるまでの期間、失敗しない方法をご紹介しますので参考にしてください。

ケトジェニックダイエットの効果

ケトジェニックダイエットの効果

ケトジェニックダイエットは1〜2週間で効果が出るダイエット法ですが、2つの大きな効果があります。

①脂肪を主なエネルギーにすることで脂肪燃焼を促進

②水分が抜けて体重が落ちる

ここではどんな効果があるのか詳しく説明していきます。

脂肪燃焼効果がある

ケトジェニックダイエットは、ケトン体代謝を起こすことで脂肪が落ちやすくなります。

ケトン体代謝とは糖質を極端にカットしその分を脂質やたんぱく質で補い、脂肪を主なエネルギーにするのです。

人間の体は、糖質を主なエネルギーとして活動していますが、その糖質を取りすぎると使いきれず余ったら脂肪として蓄えられます。

その分体脂肪が多くなり体重が増えてしまうのです。

そこで、主なエネルギー源を糖質から脂質に変えることで体内の脂肪が血液中に放出される量が増え、脂肪が消費されやすい状態になるのです。

体重が落ちるのが早い

糖質は1gあたり約3gの水分が付着しているのでその水分も抜け、体重が減るのが非常に早いです。

人間の体は、入ってきた糖質をエネルギー源として肝臓と筋肉に保存しています。

なので、糖質をとらないようにすればその分蓄えるものがなくなるので体重が落ちるのです。

そして、糖質を摂取した時に体内では血糖値が急激に上昇します。

この上昇した血糖値を抑えようとして、消化吸収のためにインスリンというホルモンが分泌されます。

インスリンは、肝臓や筋肉に働きかけて糖質を運ぶ役割もあると同時に、余った糖質を脂肪に蓄えるという役割があるため、結果的には血糖値を上げなければ痩せやすいということもいえます。

ケトジェニックダイエットは1〜2週間で効果が出始める

ケトジェニックダイエットは1〜2週間で効果が出始める

これは糖質を取らないことで水分が抜け体重が落ちることで、短期間で効果が出やすいといえます。

ケトジェニックダイエットでは、糖質をカットしはじめてから3日ほどで「ケトーシス状態」に入ります。

そうなると糖質のエネルギーとともに蓄えていた水分も抜け、脂質をエネルギーとして使うわけですから、早い人ならおおよそ1〜2週間ほどでダイエット効果が出始めるというわけです。

ケトーシス状態になったかどうかの判断は、空腹を感じにくくなりなんとなく体から甘酸っぱいような匂いがしてきたら、が一般的です。

遅い人でも3ヶ月以内にはだんだん体の変化を感じ取れるようになるので、継続してみましょう。

ケトジェニックダイエットの失敗しない方法

ケトジェニックダイエットの失敗しない方法

ケトジェニックダイエットは1〜2週間で効果がでるのですが、やり方を間違えてしまうとケトン体代謝にならずに失敗してしまいます。

ケトン体代謝に切り替えるためには、食事バランスを極端に変える必要があるからです。

ここでは、失敗しないように食事の注意点を書いていきます。

糖質を1日50グラム以下にする

糖質を1日50g以下にするとケトン体代謝に切り替えることができます。

糖質が入ってきてしまうと糖質でエネルギー代謝をしてしまうので、まずは「糖質を極端にカット」してケトン体代謝を促進するのです。

毎食ご飯やパン、麺類などを摂取していた方は主食をカットするところが難関となりそうですが、そのぶん脂質、たんぱく質でしっかり食事は取れますので安心してください。

PFCバランスを整える

まず、PFCとは3大栄養素のことでP=たんぱく質、F=脂質、C=炭水化物の割合を示すものです。

ケトジェニックでは、たんぱく質30%:脂質60%:炭水化物10%に整えます。

一般的な推奨されるPFCバランスは15%:30%:55%ほどです。

上記でもご紹介した通り「炭水化物をカットして脂質で補う」のがケトジェニックの条件になるので、脂質とたんぱく質で摂取カロリーの約90%をとることになります。

主食が入らなくて心配かもしれませんが、たっぷりの脂質とたんぱく質をとることで糖質がなくても満足感のある食事になります。

例)摂取カロリーが2000kcal必要な人のPFCバランス

PFC=600:1200:200 (kcal)

PFC=150 :133 :50  (g)

(1g当たりのカロリーはたんぱく質と炭水化物で4kcal 脂質は9kcal)

意外な野菜の糖質に注意

糖質というとパンやご飯などの主食はすぐ思い浮かびますので避けることができますが、

意外にも野菜の糖質もあなどれないのです。

「野菜=カロリーが低い=糖質が無い」というふうに考えがちだからです。

例にあげますが、いも類、根菜類などは野菜といえども糖質が高いので食材選びの際は注意してくださいね。

例)100g当たりの糖質量

ジャガイモ 16.3g 里芋 10.3g

さつまいも 30.3g かぼちゃ 17g

とうもろこし 13.8g にんじん6.5g

ケトジェニックダイエットにおすすめの食材

ケトジェニックダイエットにおすすめの食材

ここまでケトジェニックダイエットで効果の出る期間や食事バランスをご紹介してきました。

じゃあ、実際何を食べたらいいの?というところをご紹介していきます。

肉・魚・卵

まず、たんぱく質の代表格である鶏肉・豚肉や魚類、卵や豆は毎食とりたい必要な栄養素です。

なぜなら、たんぱく質は三大栄養素の一つとして人間の筋肉・臓器・皮膚などを構成しており、不足すると代謝や免疫機能が低下したりと健康に影響が出るほど重要だからです。

ダイエットをしている方であれば、たんぱく質が筋肉の合成に欠かせない栄養素であることはご存知の方も多いのではないでしょうか。

特にこのケトジェニックダイエットにおいては通常の2倍ほど摂取しなければならないので毎食欠かさずとりましょう。

良質な油

油にはいくつか種類があり、ここでいう「良質」とは酸化しにくいもののことを指します。

なぜ良質な油というのかというと、加熱せずに使用したり、量そのものをたくさんとることになるからです。

血中の中性脂肪を減らすと言われているオメガ3などを含むものを積極的に摂取します。

加熱調理できるエクストラバージンオリーブオイル・ココナッツオイル・グラスフェッドバター・ギー
加熱調理できないMCTオイル・エゴマ油・亜麻仁油

また、ナッツ類を間食としてとるのもおすすめです。

MCTオイルは素早くエネルギーになりますが、加熱できませんのでそのままとりましょう。

糖質の少ない野菜

糖質の少ない野菜を積極的にとりましょう。

食物繊維やビタミン・ミネラルをとるために野菜はとても重要だからです。

しかし、野菜=低カロリー=糖質がない、というわけではありません。

根菜類、芋類は糖質が多めですので注意して、摂取する際は糖質の少ない野菜を選びましょう。

糖質の少ない野菜ブロッコリー、カリフラワー、アスパラガス、緑の葉物野菜、セロリ、ピーマン、きゅうり、レタス、白菜、もやしなど
糖質の多い野菜

(注意しましょう)

さつまいも・かぼちゃ・ジャガイモ・とうもろこし・ごぼう・蓮根・玉ねぎ・にんじんなど

ケトジェニックと糖質制限との違い

ケトジェニックと糖質制限との違い

糖質制限もケトジェニックと似ていますが、大きく違うところは、糖質を「ゆるく減らす」か「カット」するかです。

ケトジェニックでは「ケトン体代謝」にするので糖質を完全に枯渇させなければなりません。

糖質制限ではあくまで代謝は糖を使って行いますので、メカニズムそのものが違うのです。

摂取する栄養のバランスも違ってきますし、厳密に糖質をカットするかどうかで、効果の出る期間にも差が出てきます。

どのくらいの期間で取り組めるのか、考えて選んで良いのではないでしょうか。

ケトジェニックダイエットのメリット・デメリット

ケトジェニックダイエットのメリット・デメリット

ここまでお読みいただいて、ケトジェニックダイエットに取り組みたい方が多いと思いますが、もちろん早い効果やメリットだけではありません。

ここではメリット、デメリットをご紹介していきます。

メリット

まずは、お肉や油ものをたくさん食べられることです。

ダイエットで一番つらいのはカロリーの高いものが食べられず、我慢に耐えられず挫折してしまうことです。

しかし、ケトジェニックではたんぱく質と脂質を積極的にとる食事法なのでここで我慢がいらないんです。

そして、糖質が体に入ってこないため血糖値の上下が起こらなくなります。

血糖値の上下がないため空腹感を感じにくくなるので食欲が安定するのもうれしいですね。

方法としても、細かいカロリー計算は不要でPFCバランスを意識するだけですので、ある程度食べ物を固定化しておくと取り組みやすいです。

デメリット

ケトジェニック最大のデメリットは、「耐糖能」の低下によりリバウンドの可能性が高いことです。

耐糖能とは、人間の糖を処理して代謝活動を行う能力のことで、糖質を極端にカットするケトジェニックではこの耐糖能が一気に落ちます。

代謝が落ちてしまい回復に時間がかかりますし、体質を短期間で一気に変えてしまうこともデメリットとして認識しておきましょう。

また、体調の変化として、頭痛・疲労感・吐き気などが代表的なもので、糖質をカットすることでだるさや震えなど低血糖の症状も合わせて出ることがあります。

そしてケトーシス状態に入ると、ケトン体特有の甘酸っぱい匂い特有の体臭が出たり、便秘になりがちです。主食の食物繊維分が不足しているので、野菜や水分も意識してとる必要があります。

加えて、安価で食欲が満たされる主食をカットするため、たんぱく質や脂質の摂取にコストが取られ、食費がかさむでしょう。

まとめ

ケトジェニックダイエットは始める段階で期間の設定をして取り組むといいでしょう。

結果が出やすいというメリットもありますが、長期的に行うことで筋肉量低下や代謝低下を招くことも考えられます。

メリット、デメリットをよくご理解いただいた上でご自身に合ったダイエット方法を取り入れましょう。

※ダイエットは自己責任で行うものです。

体調に不安のある方や、医師の診察を受けている方は必ずかかりつけの医師に相談をしてください。

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