MEC食とは高タンパク高脂質の食事!具体的なやり方と危険な理由

一般社団法人臨床栄養医学協会

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「知識を得る」「資格取得」だけではなく、必要な経験・実績を積むことでビジネス化をサポート致します。

MEC食とは高タンパク高脂質の食事!具体的なやり方と危険な理由

MEC食とはこくらクリニック院長 渡辺信幸先生が実践している食事法で一定量の「Meet(お肉)」「Egg(卵)」「Cheese(チーズ)」決まった量ををしっかり噛んで食べることで健康に慣れる食事法です。

美肌、ダイエット効果があり、診療では糖尿病、脂質異常、うつ病なども改善と言われていますが、実は高脂質、高タンパク食で内臓に負担がかかり、肌荒れやニキビ、太りやすい体質になる可能性もあります。

その理由を解説し、リバウンドをしない食事法をご紹介します。

 

臨床栄養医学指導士とは
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MEC食は「高タンパク・高脂質」に偏った食事法

MEC食とは、高タンパク食であり高脂質食

タンパク質と脂質をメインに食べることで健康になれるという論文はありません。

「お肉」は種類によっては高タンパクでもあり高脂質食材です。

 

「チーズ」も脂質を多く含む食品です。

  • お肉メインの高タンパク食は癌のリスクが上がる。
  • 脂質が多くなると糖質の代謝が低下する。

タンパク質と脂質を多く食べると身体には悪い影響があります。

 


MEC食の基本ルール

MEC食の方法

MEC食では

  • お肉200g(薄切り肉なら8〜10枚)
  • 卵 3個
  • チーズ(6Pチーズなら6個、スライスチーズなら6枚

1日で食べる食事方法です。

 

肉・卵・チーズを食べる

お肉200gを食事でみてみると

  • 牛丼      150g
  • ハンバーグ   150g
  • 焼肉      200〜300g
  • カツ丼     100g
  • 青椒肉絲    100g

卵3個

  • 卵焼き     1,5個
  • そぼろ丼    1個
  • オムライス   2個
  • 卵スープ    1個

チーズ 6Pチーズ1箱(108g)

  • チーズケーキ  スライスチーズ7枚
  • チーズトースト 70g
  • 山芋鉄板    20g
  • ハットク    60g

1食ではなく1日に食べたらいOKです。

 

30回以上は噛んで食べる

「30回噛んで食べる」は、とても大切なことです。

しっかりと噛むことで消化を助けてくれます。

 

また、それ以外にも様々なメリットがあります。

  • 満腹中枢が刺激される
  • 炭水化物、食物繊維は30回噛むと口の中でモサモサして味がなくなって飲み込みたくなくなる
  • 3つの食品を噛んで食べることで味覚が戻り身体にいいものだけを取り入れられる様になる

噛む回数が少ない人が多いので、本日の食事から意識してみましょう。

 

 


MEC食が危険な3つの理由

MEC食が危険な3つの理由

MEC食を継続すると、高タンパク・高脂質・低炭水化物と栄養が大きく偏ります。

それにより炎症(肌荒れや体調不良)・腸内環境悪化・睡眠の質低下という3つの面でリスクが高まる可能性があります。

 

タンパク質と脂質ばかりを多く摂ってしまうと、

  • 肝臓や腸への負担が増え、腸内細菌のバランスが崩しやすくなる
  • 免疫・ホルモン・炎症コントロールといった身体の土台が揺らぐ

 

こうしたメカニズムを通じて、MEC食は「じわじわと体調を崩す要因」にもなり得ます。

ここでは代表的な3つのデメリットを順に解説していきます。

 

炎症反応が起こり肌荒れの原因に

MEC食を続けると

  • 腸のバリア機能の低下
  • 鉄の過剰摂取

という2つのルートから身体の中で炎症が起こりやすい状態になり、肌荒れや不調の原因になり得ます。

詳しく解説していきます。

 

① 腸のバリア機能が弱くなり、炎症が起こりやすくな

腸には、本来体内に入れたくない有害物質の侵入を防ぐ「バリア機能」があります。

このバリアの一部を構成しているのが、ムチンという粘液成分と、それを支える水溶性食物繊維です。

ムチンや水溶性食物繊維は、

  • オクラ
  • 山芋
  • さといも
  • なめこ
  • 納豆

などの「ねばねば系食品」に多く含まれます。

 

しかしMEC食ではお肉・卵・チーズに偏ってしまい、野菜・海藻・きのこ・豆類といった「腸内細菌のエサ」になる食品が圧倒的に不足しやすくなります。

不足することで、

  • 腸内細菌がムチンの層をエサとして消費してしまう
  • 腸のバリア層が薄くなる

結果、本来は便として排出されるはずの有害物質や内毒素が腸のすき間から血液中へ入り込みやすくなる

 

こうして体のあちこちで炎症反応が起こりやすい状態(慢性炎症)がつくられていきます。

肌荒れ・ニキビ・関節痛・疲れやすさなどは、この慢性炎症のサインとして現れることがあります。

 

② 赤身肉に多い「ヘム鉄」のとりすぎで酸化ストレスが増える


もう一つのポイントは、お肉に含まれる鉄(ヘム鉄)のとりすぎです。

  • ヘム鉄は吸収率が高く、必要量以上に体内に取り込まれやすい
  • 体内に鉄が過剰に蓄積すると、酸素と結びつきやすくなり、サビに相当する酸化反応が起こりやすくなる

この酸化ストレスが、細胞レベルで炎症の引き金になります。

 

つまり肉中心の生活はヘム鉄過剰となり、酸化ストレス増加から炎症体質になりやすくなります。

MEC食をしばらく続けている方で、

  • 肌荒れやニキビが増えた
  • 顔色がくすんで見える
  • なんとなく体がだるい・関節が重い

 と感じている場合、「タンパク質も脂質もたっぷり摂ってるのにおかしいな?」と思うかもしれません。

 

しかし、

  • 腸のバリア低下による慢性炎症
  • ヘム鉄過剰による酸化ストレス

この2つが重なると、「見た目はしっかり食べているのに、内側では炎症が進んでいる」という状態になっていても不思議ではありません。

MEC食は「栄養豊富で健康によさそう」に見えますが、慢性的な炎症・肌荒れ・不調を招きやすい食事法になり得ます。

 

腸内環境が悪くなり免疫機能の低下が低下する

MEC食のように肉・卵・チーズに偏った食事を続けると腸内環境が乱れ、結果として免疫力が落ちやすくなります。

理由はシンプルで、タンパク質と脂質は消化に負担がかかりやすい栄養素だからです。

  • タンパク質や脂質を多く摂るほど、肝臓は「エネルギーを作る」「解毒する」といった仕事が増え、疲れやすくなる(いわゆる肝疲労)。
  • 脂質の消化を助ける「胆汁」は肝臓でつくられますが、肝臓が疲弊すると胆汁の分泌が十分に出にくくなる。
  • 胆汁が不足した状態で脂質を多く摂ると、脂質がきちんと分解されず消化不良のまま腸に流れ込み、悪玉菌のエサになりやすい状況が生まれる。

 

その結果、

腸内細菌のバランスが崩れ → 腸内環境が悪化し → 免疫機能が落ちやすくなる、という流れが起こります。

腸には全身の免疫細胞の約7割が集まっていると言われるほど、免疫機能の中枢的な役割があります。

 

つまり、腸内環境の悪化はそのまま「免疫力低下」に直結しやすいのです。

高タンパク・高脂質・低食物繊維に偏ったMEC食は、腸内環境を乱し、免疫を落としやすい食事」である、という視点は押さえておく必要があります。

 

睡眠の質が低下する

MEC食を続けると、腸内環境と肝機能の乱れを通じて、睡眠の質が低下しやすくなります。

睡眠のリズムを整えるホルモン「メラトニン」を作るためには、

  • 食事から摂った トリプトファン(アミノ酸)
  • それをセロトニン → メラトニンへ変換する 腸・肝臓の働き

この2つがそろってはじめて、十分に作ることができます。

 

しかし、MEC食では以下のような悪循環が起きやすくなります。

  • 肉・卵・チーズ中心で腸内環境が悪化
    → タンパク質(トリプトファン)の吸収効率が落ちる
  • タンパク質・脂質の処理で肝臓が疲れる(肝疲労)
    → トリプトファンからセロトニンを作る力が落ちる
  • セロトニンが不足
    → 夜になってもメラトニンが十分につくられない

結果として、「寝つきが悪い」「夜中に目が覚める」「寝ても疲れが抜けない」などの睡眠の質低下につながります。



実際に MEC食を実践している人の中には、

  • 寝ても疲れが取れない
  • 夜中に何度も目が覚める
  • 朝起きても頭がスッキリしない

といった訴えをするケースが少なくありません。

 

これは「ストレスのせい」だけではなく、腸内環境の悪化と肝疲労 → セロトニン・メラトニン不足という、栄養と代謝の視点からも説明できる状態です。

一見「たんぱく質たっぷりで健康的」に見えるMEC食ですが、腸と肝臓に負担をかけてしまいます。

結果的に睡眠の質を落とし、慢性的な疲労感につながりやすい食事法になってしまう点には注意が必要です

 


肝臓がオーバーワーク?MEC食で内臓に負担がかかる

肝臓に負担がかかり、腸内環境が悪化する

    タンパク質と脂質の代謝は肝臓に頑張ってもらう「糖新生」でエネルギーを作ります。

     

    肝臓の仕事には

    • エネルギーの作り替え
    • エネルギーの貯蔵
    • 血糖値のコントロール
    • 胆汁の生成
    • 解毒

    多くのお仕事があります。

     

    肝臓が満遍なく仕事をできるのであればいいですが、タンパク質や脂質を多く取り過ぎてしますと「エネルギーの作り替え」を頑張るので疲れやすくなってしまいます。

    疲れたらボクらだって仕事したくないですよね?

    内臓も同じで疲れたら仕事量が減ってしまいます。

     

    消化不良が起こり、腸内環境が悪くなる

    肝臓の仕事の中に「胆汁の生成」があります。

    脂質の消化酵素は膵臓から作られる「リパーゼ」。

    水溶性の消化酵素でリパーゼだけではうまく消化できません。

     

    そこで助けてくれるのが肝臓で作られている「胆汁」!

    胆汁は「石鹸」みたいな仕事をしてくれます。

    専門的な用語でいうと「表面活性作用」。

    胃で消化された脂質を水に溶けた状態にして消化のお手伝いをしています。

     

    タンパク質、脂質のエネルギーを作ること頑張りすぎると肝臓が疲労してしまい胆汁の生成が少なくなり脂質の消化がうまくできなくなってしまいます。

    これが影響して腸内環境に悪化につながってきてしまうのです。

     

    糖新生が過度に行われるから、肝臓に負担がかかりやすい

    タンパク質ばかり食べてしまうと、タンパク質メインでATPを作るようになってしまいます。

    タンパク質からATPを作るときに有害物質もできてしまうため解毒も同時にしないといけないので肝臓に負担がかかります。

     

    タンパク質は肝臓でしかATPを作ることがことができず、ATPと一緒に有害物質のアンモニアを一緒に作ります。

    そのアンモニアを解毒するのも肝臓です。

    タンパク質からATPをいっぱい作ると一緒にアンモニアも作ってしまい解毒も一緒にしないといけなくなります。

     

    タンパク質ばかり食べていると「ATPを作る」「解毒」一緒にしないといけないので糖質をメインで食べるよりも

    肝臓に負担がかかってしまいます。

    ATP=身体を動かすためのエネルギー源

     


    脂質過多で血糖値の乱高下が招くデメリット

    脂質過多で血糖値の乱高下が招くデメリット

    脂質ばかり食べていると、エネルギーを脂質メインで作るようにります。

    脂質からエネルギーを作るときは、糖質からエネルギーを作る邪魔をしてしまうため、結果的にエネルギー効率が悪くなってしまいます。

    脂質の摂取が多くなると糖質の代謝が落ちてしまい太りやすくなってしまうのです。

     

    脂質メインで太りやすくなる

    脂質をメインで代謝していると、糖質の代謝が落ちてしまい血糖値の乱高下が起きて低血糖になります。

    そして血糖値を回復するために、食べ過ぎになり太りやすくなってしまいます。

     

    血糖値が高くなると、それを下げるためにインスリンが分泌されます。

    血管中の糖質がうまく代謝できずに、インスリンの効果で急激に血糖を落とされてしまい低血糖状態になり、血糖値を正常に保とうと摂取量を増やしてしまうのです。

     

    低血糖で集中力が低下して眠くなる

    血糖値の乱高下が起きて、低血糖になってしまうので集中力が低下して眠くなってしまいます。

    血糖値下がり出すと最初に交感神経の影響で

    • 冷や汗をかく
    • 不安感
    • 脈が早くなる
    • 手が震える

    など症状がでます。

     

    次に中枢神経の影響で

    • 頭痛
    • 目のかすみ
    • 集中力低下
    • 眠気

    などの症状がでてくる可能性もあります。

     

    低血糖になることで交感神経・中枢神経に影響がでてしまい血糖値が50mg/dl以下になると集中力の低下や眠たくなってしまいます。

    ※交感神経=自律神経の1つ。自分の意志でコントロールできない。

    ※中枢神経=脳や脊髄神経。神経が集まっている場所

     

    食べ過ぎの原因になる

    低血糖になると、血糖値を上げるために脳から「食べろ!」と命令がでて大量に甘いものを食べてしまう。

     

     

    低血糖になってしまうと、血糖値を上げるためにアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され血糖値が急上昇して

    上がりすぎたらまたインスリンで急激に下げられます。

     

    これを繰り返すことで食べすぎになる可能性があります。

     


    代謝を回復させるカギは果物を食べること

    果物を食べる 

    MEC食で乱れた代謝を立て直すためには、まず果物を適切に摂ることが最も効果的です。

    果物は血糖値を急上昇させず、肝臓の負担を軽減し、糖質代謝を回復させる手助けをしてくれます。

    果物が代謝回復に役立つ根拠は、生理学的に見ると大きく3つあります。

     

    ① MEC食で乱れた「糖質代謝」を正常に戻すため

    MEC食(高脂質+高タンパク)を続けると、

    • 糖質代謝が低下し
      血糖値が乱高下し
    • 低血糖→過食→倦怠感

    という悪循環が起きます。

    これは、脂質代謝が優位になると、糖質からエネルギーを作る経路(解糖系)が抑制されるためです。

    果物に含まれる「果糖(フルクトース)」は、ごはん・パンに含まれる「ブドウ糖(グルコース)」とは別のルートで代謝されるため、脂質代謝優位に関係なくエネルギーを補給できる特徴があります。

    つまり果物は糖代謝が弱った状態でも体の中に入りやすい栄養で、低血糖や倦怠感の改善に役立つわけです。

     

    ② フルクトースは血糖値の上昇が穏やかで、体に負担が少ない

    果物に含まれる糖質は主に果糖(フルクトース)です。

    このフルクトースが、代謝が乱れやすいMEC食の人にとって大きなメリットになります。


    具体的なメリットとして、

    • 血糖値が急に上がらない
      →インスリンの過剰分泌が起こりにくく、血糖値の乱高下を予防できます。

    • 糖代謝が弱っていても吸収されやすい
      →脂質中心の食生活で“糖が入りにくい体”になっていても、フルクトースは別ルートで処理されるため、エネルギーになりやすい。

    • 消化に負担が少ない(食物繊維・水分が豊富)
      →果物は水分と水溶性食物繊維が多いので、胃腸への刺激が少なく、消化が弱っている人でも安心して食べられます。

     

    ごはんやパンなどに多く含まれるブドウ糖では血糖値が急上昇しインスリンが過剰に出るため、MEC食で糖代謝が落ちている人は逆に体調を崩しやすくなります。

    だからこそ、MEC食で体調を崩した人に果物は最適です。

     

    ③ 果物は水分・食物繊維が豊富で、腸と肝臓の負担を減らす

    果物には、水溶性食物繊維・ビタミン・ミネラル・抗酸化物質が豊富に含まれています。

    これは MEC食で乱れやすい

    • 腸内環境
    • 肝疲労
    • 体内の炎症

    の改善に直接役立ちます。

    水溶性食物繊維は腸内細菌のエサになり、炎症を抑える短鎖脂肪酸の生成にもつながるため、腸と肝臓の負担を軽くし、結果として代謝の回復をサポートします。

     


    まとめ

    まとめ

    偏った食品や栄養ばかり摂っていると健康にいいと思っていても逆に身体に悪い影響を与えてしまします!

    一気に食事を変えずに1ヶ月単位で徐々に変えていきましょう!

    一般社団法人臨床栄養医学協会

    執筆者一般社団法人臨床栄養医学協会
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