管理栄養士に必要な知識を5つ解説!仕事のやりがいや適性も紹介!

一般社団法人臨床栄養医学協会

執筆者一般社団法人臨床栄養医学協会
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当臨床栄養医学協会では、生化学及び生理学に基づく栄養学に関する正しい知識の普及と、ビジネス化推進を行います。
「知識を得る」「資格取得」だけではなく、必要な経験・実績を積むことでビジネス化をサポート致します。

管理栄養士に必要な知識には以下のようなものがあります。

  • 栄養学の基礎
  • 食品についての知識
  • 疾患と栄養の関連性
  • 特定の疾患に対する栄養療法

管理栄養士が知識を持たないことは、特定の疾患や状態に対する適切な栄養アドバイスや管理ができないため、健康問題の改善や予防に効果的に対応できません

また信頼性や専門性が問われ、どのような場面でも信頼関係を築くことが難しくなります。

ですので、管理栄養士にとって何の知識が必要になってくるのか知っておくことは、とても大切なことなのです。

そこで今回は管理栄養士に必要な知識をもう少し詳しくご紹介していきます。

このブログを最後までお読みいただけると、管理栄養士に必要な知識がはっきりとわかります。

管理栄養士を目指す方は、ぜひ最後までご覧くださいね。

 

管理栄養士に必要な知識

理学療法士の資格を取得するには養成校へ通う必要がある

管理栄養士は栄養のスペシャリストであり、覚えなければならない知識はたくさんあります。

 

ここでは管理栄養士として働くにあたり、求められる知識やスキル、大切な心構えを中心に解説します。

 

栄養学の知識

管理栄養士と言えば、まずは栄養の知識が必須になります。

 

栄養の知識は栄養のプロとして活躍する管理栄養士の基本事項です。

食べ物に含まれる成分や栄養素についての知識を身に付けて、献立作成や栄養指導に活用します。

 

さらに管理栄養士は資格更新がないので、新たな知識や最新の情報は自分自身で常に学んでいかなければなりません。

特に栄養学の分野は年々進歩しているため、数年前までの常識が通用しなくなるケースもあります。

 

ですので、管理栄養士は常に栄養学に関する最新の知識を自ら進んで積極的に身に付けるよう心がける必要があります。

 

病気に対する知識

管理栄養士には、病気に対する知識も不可欠です。

栄養士は主に健康な方を対象とした栄養管理を行いますが、管理栄養士は病気をもつ方に向けた栄養指導を行います。

 

そのため、さまざまな病気の原因や進行に、栄養学がどのように関わっているのかについて学ぶ必要があるんです!

病気の治療にも関与できるようになり、病状に対して適切な栄養管理を行えるようになります。

 

例えば、糖尿病患者への栄養指導を行う場合、血糖値を安定させるため個人に合わせた適切な炭水化物の量を決めていく必要があります。

その時には糖尿病の症状や体の機能の理解も必要になってきますよね。

 

栄養指導を行う際は患者さんや対象者の方への生活スタイルや健康状態に合わせた栄養へのアドバイスを提供することを重視しています。

管理栄養士として、医師や他の医療専門家と連携しながら、総合的にサポートしていくことが求められます。

 

食品安全に関する知識

管理栄養士には、食品安全に関する知識が必要になります。

具体的に食品安全の知識とは、

  • 食品の種類や成分
  • 調理方法
  • 保存方法
  • 衛生管理など

このような内容のことを指します。

 

適切な温度管理、衛生基準の遵守、食中毒の予防など、食品が新鮮で安全な状態で食べられるようにするために必要な知識です。

 

ほかにも、病院や施設、学校給食などの給食施設において、食の安全のため、食品の調理法、食品保存や衛生管理などの知識が必要です。

 

病院・施設・学校給食などでも必要な食品安全に関する知識は全ての領域で求められます。

 

個人に合わせた栄養管理への配慮

管理栄養士は、個人に合わせた栄養管理への配慮が求められます。

病気の方には症状に合わせた栄養管理の配慮を、健康な方にはライフステージや活動量に合わせた栄養管理と、個人によって全く違った配慮が必要だからです。

 

また、食についての最新知識について常にアンテナをはり、現代人が抱える課題や問題にも対応していかなければなりません。

 

例えば、個人に合わせた栄養管理の配慮と言えば、妊婦さんや赤ちゃん、高齢の方など、年齢や状況も全く違った栄養管理や、スポーツ選手の栄養管理などが挙げられます。

 

ほかにも地域における、健康になるための問題解決の知識や技術、コミュニケーション力も必要になります。

 

健康へ導くための伝える力

病院などで栄養指導や特定保健指導をする場合は、伝える力が必要になります。

いくら専門的な知識を使って栄養指導を行っても、患者さんや対象者の方が指導されたように食生活の改善を行ってくれないと改善に結びつかないからです。

そのため、まずは患者さんや対象者の方と信頼関係を築くことが大切になってきます。

 

そして、患者さんや対象者の方の悩みや不安、困っていることを聞き出して、その人に合った改善方法へ導くための伝える力が求められます。

伝える力が高い人は、理解しやすいメッセージを送り、他人を説得したり、理解を深めたりすることができます。

 

特にモチベーションが下がっている時や思うように行動できない時、一人ではどうすることもできません。

 

管理栄養士として患者さんや対象者の方を健康な状態へ導くための伝える力はとても大切になります。

 

管理栄養士のやりがい

 

管理栄養士のやりがいは栄養の知識を使って、色んな人たちの健康を支援することです。

特に病気の人たちへの栄養指導は管理栄養士にしかできません。

 

そしてアドバイスやサポートが実を結び、患者さんや対象者の方の健康が改善される様子を目にすることは、やりがいに繋がります。

 

そこで具体的にやりがいを感じるのか4つの例をご紹介します。

 

健康維持の手助けができる

 

まず管理栄養士は患者さんへの栄養指導で食事や栄養の改善を促し、健康維持の手助けができます。

 

栄養は私たちの体の基本です

そこを深く学んで活かしていくことで、患者さんや対象者の方たちの健康維持の手助けをすることができます。

自分が行った栄養指導で患者さんが目に見えて回復していく姿を見ていると、達成感ややりがいを感じますよね。

 

特に病院での勤務は、管理栄養士にとってプレッシャーやストレスの多い仕事です。

 

それでも、患者さん達が回復して退院する際には、管理栄養士としての経験や実績、モチベーションが大きく向上するはずです。

 

自分が考えた献立で喜んでもらえる

患者さん達に「美味しい」「楽しい」「食欲が湧く」などと食事を喜んでもらえたなら、管理栄養士にとっても喜びですよね。

食事の本質で喜びの場を作ることができるのは、管理栄養士として働いているからこそです!

 

例えば、病院の食事に満足してないだとか、栄養指導された食事に満足していないだとか、そういった患者さんたちの不満も受け止め改善をくり返し、自分の考えた献立で喜んでもらえたならその喜びは一際大きいものになるでしょう。

 

また食事や栄養に関する専門知識を活かして、個人個人の健康状態やライフスタイルに合わせた献立や食事アドバイスにも貢献できます。

 

栄養やライフスタイルに合わせた食事で、喜びを提供するといった側面を意識してメニューを考えることも大切なやりがいです。

 

栄養サポートの中心的存在

チーム医療における管理栄養士は栄養のスペシャリストとして中心的存在になります。

そして食や栄養に関する高度な専門知識や技術によって、患者さん達にふさわしい栄養管理を行い、栄養状態の改善から病気の状態からへの改善につなげます。

 

病院内では医師や看護師とチームで協力しますが、栄養に対する指摘は管理栄養士にしかできない大切な仕事です。

また退院後の自宅等での食事内容についても、患者さんやその家族にどういった食事をしていくかついてのアドバイスを行います。

 

管理栄養士のアドバイスにより、患者さんの容体が良くなっていく場合は大いにあります。

 

栄養面で支える管理栄養士の専門知識とスキルは、患者さんの健康状態の改善や予防に必要不可欠なのです。

 

AI(人工知能)が発展しても生き残る職業である

AIの発達により、なくなる職業が挙げられていますが、管理栄養士の代わりはAIにはできません

人の気持ちに寄り添うコミュニケーションなどはAIには苦手な部分で、人である管理栄養士にしかできないことだからです。

 

実際の管理栄養士の仕事は、日本の急速な高齢化社会への進行で病院や福祉施設などでの栄養指導の需要はますます増えていきます。

 

AIが得意なところはAIに、患者さんの気持ちに寄り添うところは人である管理栄養士にと、お互いの得意分野を活かしていく働き方が求められています。

 

ですので、管理栄養士の人数が増加していることやAI化が進んでいるからといって、管理栄養士の仕事がなくなることはありません。

 

管理栄養士がおすすめな人

では、管理栄養士に向いている人はどんな人なのか?

ここでは管理栄養士がおすすめな人を解説していきます。

いくつ当てはまるか確認してみてくださいね。

 

食べることが好きで栄養に興味がある

まず第一に管理栄養士に向いている人は、食べることが好きで栄養に興味を持っている人です。

食べることが大好きだから「食で人々の健康を守りたい」こんな人にぴったりな職業です。

 

管理栄養士は食と栄養の専門家であり、それらに詳しくなる必要があります。

食事を作ったり食べたりするのが好きな人でないと、深く追求することはできないでしょう。

 

そして食事でバランスよく栄養を摂取することは大切ですが、栄養面だけ重視していても食べる人を満足させられないかもしれません。

「美味しさ」と「栄養」この二つを両立させて、楽しく食事をしてもらうことがとても大切です。

 

食べることが大好きな人が管理栄養士になれば、料理も楽しくできたり、味付けや盛り付けのアイデアも浮かびやすくなったりするでしょう。

食べる人の気持ちに寄り添うことができるのは、関わる患者さんや対象者の方にとって心強い存在になります。

 

学びたいという意欲がある

管理栄養士になってからも、常に学ぶことに意欲をもっている人に向いています。

栄養学や健康に関する知識は常に進化しています。

ですので新たな情報や研究に常にアンテナをはっていて、自分自身で意欲的に知識を吸収しようとしていかなければなりません

 

例えば、食べる喜びを味わってもらうために、旬の食材を使ったり、味付けや盛り付けに工夫をしたり、流行りの食材を取り入れてみたりと、様々な努力も必要です。

今までの知識と新しい知識や工夫を組み合わせることによって、より食べる人により満足感を感じてもらえます。

 

栄養や料理について常に最新の知識を学びそれを苦にしない人が、管理栄養士に向いているでしょう。

 

コミュニケーションをとることが好き

管理栄養士は、ただ栄養の知識を提供するだけでなく、コミュニケーションがとれる人がお勧めです。

 

栄養のプロと言っても、一人の力では患者さんをよくすることはできません

他の職種の人、例えば医療の現場では医師や看護師、介護の現場では介護職員たちと、チームになって働くことになるので、仲間たちとのコミュニケーションはとても重要になります。

なによりチームでの連携が上手くいかなければ、いいパフォーマンスはあがりません。

 

そして現場では、赤ちゃんから高齢者まで幅広い年代の人を対象に関わることになるので、食事の用意の仕方やどんな意味があってこの栄養が必要なのか、などを丁寧に伝えることができるコミュニケーション能力が必要になってきます。

 

管理栄養士の仕事は一人で完結できません。

いろいろな人と関わるからこそ、コミュニケーション能力はとても重要なスキルです。

 

人をサポートすることが好き

人をサポートするのが好きな人は、管理栄養士に向いています。

健康的な食事やライフスタイルの大切さを伝え、健康を維持するための自己管理能力を高めることをサポートするのが管理栄養士だからです。

 

管理栄養士が活躍する代表的な職場は、病院・福祉施設・飲食店などです。

これらの場所で患者さんや対象者の方の栄養や食事の面で、モチベーションを向上させ、寄り添い励まし、自分で管理していける自立を手助けをしていきます。

 

「人々の健康や幸福に貢献したい」と考えサポートを積極的にできる人は、管理栄養士の職業にとても適しています。

 

管理栄養士が活躍できる職場

 

管理栄養士に特徴的な仕事内容

では、管理栄養士が活躍できる職場の具体例をご紹介します。

管理栄養士が活躍できる職場はさまざまですが、知っておくと自分が目指す管理栄養士のイメージが湧き、迷うことなく職場や目的を選択できます。

 

病院や介護施設

管理栄養士が活躍できる職場としてまず挙げられるのが、病院や介護施設です。

 

病院で働く管理栄養士は、病気や怪我の治療に関わる栄養管理を担当します。

病気や手術後の患者の栄養状態を評価し、栄養補助食品や食事療法を提案します。

 

介護施設では、高齢者や身体障害のある利用者さんの食事管理と3食の食事を用意します。

栄養面を考慮した献立を作成し、調理指導をしたり食事の補助を行ったりするのがメインの業務です。

 

病院や介護施設では一般的な家庭の食事と異なり、流動食・コントロール食・除去食など、患者さんや利用者さんの状況に合わせた献立や食事を作れる対応力が必要になります。

 

病院で幅広い業務に取り組みたい場合は、栄養士ではなく国家資格である管理栄養士にしかできない仕事です。

 

保育園・幼稚園・学校

保育園や幼稚園、学校の管理栄養士は、児童や生徒たちの栄養管理を担当します。

子どもたちには栄養バランスの取れた給食メニューを提供し、食育への取り組み、食材の発注を行うなどの業務を行います。

 

子どもたちへの給食メニューの提供は、楽しく給食を食べてもらいながら食についての学びを与える教材でもあるのです。

 

0歳〜2歳の小さな子どもが対象の場合は、保護者に対して離乳食などの食事指導を行うこともあります。

 

また子供に多いアレルギーには、一人一人個別で対応することになります。

アレルギーに対する一般の知識では間違った解釈をされている場合もあるので、しっかりとした知識を持った管理栄養士が必ず指導していかなければなりません。

 

具体的な対応として、専用の給食の調理や、アレルギーのないおやつの提供、献立のアレルギーについての表記などになります。

 

食品メーカーや研究機関

食品メーカーや研究機関での活躍も期待されてきています。

 

最近では、コンビニやスーパーで販売されているお惣菜やお弁当などに「管理栄養士監修」と書いてあるのを見かけないでしょうか?

この「管理栄養士監修」と表記があれば、同じ商品であっても消費者の買いたい気持ちを高めてくれるからです。

そのため食品メーカーや研究機関などでも管理栄養士を募集している企業は多くあります。

これも国から認められた「管理栄養士」という栄養のプロにしかできない仕事なのです。

 

さらに研究機関では、栄養に関する様々なプロジェクトが進行しています。

管理栄養士はこれらのプロジェクトに参加し、データ収集や解析、研究結果の報告などを行います。

食品メーカーや研究機関で仕事をする管理栄養士は、栄養に関する科学的根拠のある知識を活用し、健康の増進や病気の予防のために貢献することができます。

 

スポーツ団体

スポーツ団体での管理栄養士の仕事は、選手やコーチ、トレーナーなどのメンバーに対して栄養に関するアドバイスや指導を行います。

 

スポーツ選手が必要とする食事や栄養素は一般の人の食事とは異なるため、専門的な勉強をして知識を備える必要があります。

選手のパフォーマンスを最大限にするために、一人一人の選手のニーズに合わせて、適切な食事プランを考えます。

 

中には選手が自己流で行っている食事がパフォーマンスに逆効果を与えている場合もあり、そこにしっかり気づいてあげて、選手に正しい栄養摂取の方法を伝えていかなければなりません。

その際は一方的に伝えるのではなく、選手の想いにも寄り添うコミュニケーションが必要になります。

 

そして選手に関わる監督やコーチ、チームスタッフなどとのやりとりも必要になり、この場面でもコミュニケーション能力は大切になってきます。

スポーツ選手のパフォーマンスを体の中から最大限に高める役割は管理栄養士にしかできないのです。

 

まとめ

ここまで管理栄養士に必要な知識やスキル、向いている人を紹介してきました。

 

栄養の知識、コミュニケーション能力、学習への意欲など、管理栄養士には多くの能力が求められますが、それだけ現在の社会のあらゆる場面で必要とされているのです。

年々進化する栄養の知識は自分のプラスになり、良好なコミュニケーションは患者さんや対象者の方たちとの信頼関係につながり、アドバイスや情報を受け入れやられやすくなります。

 

そして常に学び向上しようとする意欲を持ちながら働くことは、スキルアップにつながり管理栄養士としてより大きく成長できるでしょう。

 

あなたも管理栄養士に必要な知識を知って、管理栄養士を目指していきましょう。

一般社団法人臨床栄養医学協会

執筆者一般社団法人臨床栄養医学協会
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