管理栄養士であれば、スキルアップに繋がるセミナーを受講する必要があります。
なぜなら管理栄養士は、日々研究が進められている臨床・栄養・健康などを扱う職業だからです。
大学などで教わった知識からストップしていませんか?
例えば、ひと昔前には食物繊維はゴミと言われてきました。
今では多くのメリットがわかり第六の栄養素とも言いますよね。
昔の記憶で止まっているならば、時代遅れの管理栄養士になり、的確な栄養指導を行えません。
何より、対象者の健康状態に影響してくるかもしれないのです。
その点、セミナーは、最新の情報を取得しやすいためスキルアップに最適です。
ただし、いざ参加するとなると、どんなセミナーに参加したら良いのか迷ってしまうと思います。
また、セミナーを受けたものの、全然役に立たなかったということもあるのではないでしょうか。
実際、私も何回もがっかりした経験をしています。
この記事では、管理栄養士がスキルアップするために受けておくべきセミナーやスキルアップに繋がるセミナーの探し方などを詳しく解説していきます。
私自身、管理栄養士として病院・高齢者施設などで働く中、スキルアップセミナーを苦労して探してきました。
その時に役立った方法をご紹介していきますので、是非最後までお読みください。
目次
管理栄養士向けスキルアップセミナー
管理栄養士という職業は、常にスキルアップが求められます。
なぜなら栄養・臨床などの分野は日々研究が行われ、進化しているからです。
管理栄養士は、対象者の健康度を上げるために必要な知識の習得や経験を積むことが求められます。
また、管理栄養士が関わる対象者は、乳幼児から高齢者、健常者から疾病のある方まで多岐にわたるため、常に勉強をし知識のアップデートをする必要があります。
けれども管理栄養士は忙しい方が多く勉強の時間をとるのは大変ですよね。
その点、セミナーは集中して学ぶことができ、尚かつ短時間で最新の情報を得ることができるため、とても効率的です。
この章では、セミナーを主催している団体やセミナー紹介サイトをご紹介していきます!
日本栄養士会
セミナーを主催する公益社団法人 日本栄養士会とは、全国の管理栄養士・栄養士免許取得者を構成員とする職能団体です。
情報提供やセミナーなど栄養士のスキルアップ支援を積極的に行っています。
研修会検索
研修会のページでは全国のセミナーを検索することができます。
- 各都道府県主催のe-ランニング講座
- 診療報酬や病態
- 嚥下機能や栄養ケアマネジメント
- 食育やアレルギー
などに関する講座があります。
原則栄養士向けのセミナーですので、職場に戻ってすぐに活かせる内容のことが多いため、まずは検索してみましょう。
全国栄養士大会のセミナー
全国栄養士大会では、年1回程度、公式ホームページにて会員向けセミナーを公開しています。
動画はとても充実しており、視聴期間も2か月間(2024年の場合10/9〜12/8)ありますので、スキマ時間に学習するのにぴったりです。
例えば2024年の場合、22講座あり、さまざまな分野から著名な先生が講演しています。
2024年のテーマ(一部ご紹介)
- 認知行動療法
- スパイスで美味しい減塩
- 透析予防を目指した栄養管理
- 超高齢社会における食生活のあり方とタンパク質栄養
- 成人・高齢者のフレイル予防を含めたセルフケア支援 など
是非、積極的に視聴してみましょう。
会員になるには費用はかかりますが、最新の情報も得やすいためおすすめです。
職場によっては、費用を負担しているところもあるため、交渉してみるのもよいのではないでしょうか。
【出典:公益社団法人 日本栄養士会】
管理栄養士・栄養士の活動を支援するサイト
次におすすめしたいのが、栄養士や管理栄養士のためのセミナー紹介サイトです。
管理栄養士や栄養士にとって、役に立つ情報やスキルアップのためのセミナー情報などが掲載されています。
職場内での管理栄養士や栄養士の人数は、少人数のことが多いかと思います。
少人数ではセミナー情報なども偏りやすく、自ら探しにいかないと見つけられないことも多いです。
このようなサイトでは、最新の情報提供だけでなく管理栄養士・栄養士のスキルアップも勧めています。
また、栄養士同士、いわゆる横の繋がりを深めるための交流も積極的に行われているため、情報交換ができるのも魅力です。
以下、代表的なものを2つご紹介します。
Eatreat(イートリート)
Eatreatでは管理栄養士・栄養士の活躍をサポートするため、現場で役立つさまざまな情報発信を行うとともにコミュニケーションの場を提供しています。
管理栄養士・栄養士が活躍することで、信頼できる情報が広まり、健康で長生きができる社会の実現を目指しているサイトです。
管理栄養士・栄養士として会員登録をすれば、すべて無料で利用することができます。
「学会・研修・セミナー」をクリックすれば、スキルアップセミナーを簡単に探すことができます。
このサイトにはコラムもあり、臨床栄養や献立に関するものなどが多くあるため、スキマ時間に読むとスキルアップに繋がるでしょう。
【出典:Eatreat(イートリート) 】
manabi(マナビ)
manabiは、管理栄養士が活躍の場を創るコミュニティです。
管理栄養士の「勉強したい」「成長したい」に応え、「貢献したい」を社会に繋げる活動をしています。
セミナー情報から、セミナーを探すことができます。
特定保健指導関連の講座が定期的に行われていますので、栄養指導をする方のスキルアップにもおすすめです。
また、管理栄養士の講師だけでなく、多職種の講師とも交流することができます。
管理栄養士は、あらゆる対象者に対面しますので視野を広く持つことがとても大切です。
多職種と交流できるのはスキルアップのチャンスでもあります。
恥ずかしがらず、積極的に質問をしてみましょう。
【出典:manabi(マナビ)】
その他
健康や栄養関連団体が主催するセミナーもあります。
以下、一例ですが参考にしてみてください。
一般社団法人 臨床栄養協会
「医師と栄養士が手を結べば何ができるか」をテーマにチーム医療の先駆けとして誕生した学術団体です。
オンラインセミナーも積極的に行われているため、地方の方にも参加しやすいセミナーになります。
【出典:一般社団法人 日本臨床栄養協会】
アクティブシニア「食と栄養」研究会
アクティブシニア「食と栄養」研究会は、社会問題化する「フレイル」「ロコモティブシンドローム」「サルコペニア」といった健康リスクを「食と栄養」の観点からアプローチし、いつまでも健やかで、いきいきとしたシニアライフを応援している研究会です。
セミナーは無料で定期的に行われています。
会員登録をすれば、最新セミナー情報もメールで送られてくるため安心です。
【出典:アクティブシニア「食と栄養」研究会】
勤務先別おすすめスキルアップセミナー
管理栄養士のスキルアップは、基本的に「栄養学」を極めていくことが重要です。
ただし活動の場所は病院、高齢者施設、保育園など、さまざまで、対応する内容もそれぞれ異なってきます。
各職場を対象としたセミナーを選択して受講することで、学びをすぐに活かすことができるでしょう。
ここからは、それぞれの職場でおすすめのスキルアップセミナーの探し方をお伝えします。
病院に勤務の人
病院管理栄養士は、特に多くのことを学ぶ必要があります。
病理、解剖生理、臨床栄養、栄養指導など学ぶことは多岐にわたります。
特に総合病院は患者さん一人一人の病気のことやその栄養療法を知っておくことは必須であり、その知識は仕事に役立つでしょう。
日本栄養士会 生涯教育制度
日本栄養士会では、管理栄養士・栄養士のキャリアを支援するために、生涯教育制度をすすめています。
生涯教育は「基本研修」のほか、専門とする分野に特化した知識と技術を修得する「実務研修」の講座を実施しています。
各講座はeラーニングで一か月間、お好きな時間に、繰り返し受講することができますので
気になる講座を見つけたら、気軽に受講してみましょう。
実際に、病態栄養や栄養ケアプランの作成など病院勤務の方におすすめの講座が数多くありますのでおすすめです。
医療用食品業者メーカーが主催するセミナー
病院では腎臓病専用などの医療用食品を扱うことも多いかと思います。
医療用食品業者メーカーでは栄養セミナーを積極的に開催している企業があります。
こういった営業がくると面倒だと感じるかもしれませんが、さまざまな病院に出入りしている業者は情報の宝庫です。
私が実際に参加したセミナー例としては「食事摂取基準の改定」「肝硬変の対策」「糖尿病の食事・運動療法」「口腔の健康と栄養」など実践的なセミナーが多かったです。
顔なじみになり「〇〇に困っているので、〇〇セミナーを開催して欲しい」と伝えてみると、実施してくれることもたまにはあります。
セミナーは基本的に無料ですので、内容をみて興味があれば積極的に参加してみましょう。
高齢者施設に勤務の人
高齢者施設勤務の方は、栄養ケアマネジメントに反映できるようなセミナーを受けると、仕事のレベルアップに直結します。
高齢者施設では、栄養ケアマネジメントや献立を作成するための知識や、個々の状態に合わせて対応するアイデアが必要になります。
しかし、毎回同じような内容になってしまう、という点で悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
ここでは、高齢者施設勤務の管理栄養士向けセミナーをご紹介していきます。
管轄の保健所が主催するセミナー
保健所には、その地域の病院、高齢者施設、保育園などを対象にした給食研究会があることが多いです。
食品成分表や食事摂取基準の改定時などだけでなく、タイムリーなテーマで各種セミナーを開催しています。
高齢者向けのセミナーの時には、とても役立つ知識を得ることができます。
また、近隣施設の管理栄養士との貴重な情報交換の場です。
セミナー後には話し合いなど交流の機会が大抵あるので、積極的に参加すると直ぐに役立つ情報を得ることができます。
何より、何かあった時に直ぐに相談できるベテラン管理栄養士や同世代の管理栄養士と知り合いになるのは心強いですよね。
もし参加していないのであれば、管轄保健所に問い合わせをしてみましょう。
医療用食品業者メーカーの主催するセミナー
病院と同様に、高齢者施設では嚥下食に対応したものや高カロリー嚥下食など医療用食品を利用することが多いかと思います。
業者が主催するセミナーというと営業かと思うかもしれませんが、医師や大学教授などが講師となり、しっかりとした講演を行うことも多いです。
セミナーの前か後に製品の紹介がありますが、長い時間ではありませんし強制的に購入させることもありません。
嚥下や栄養に関して精通している業者の方の主催するセミナーは、とても勉強になることが多いので、チラシを渡された時には目を通すようにしましょう。
保育園に勤務の人
保育園管理栄養士がスキルアップするには、成長に応じた食事の提供、アレルギー対応、食育活動だけでなく、保護者の質問に答えられる知識やコミュニケーション能力も必要です。
保育園では栄養士一人で業務を行っていることも少なくありません。
外部セミナーに参加して、講義内容だけでなく参加者と積極的に関わることで、アイデアを貰えますし、スキルアップしていけば子供、先生、保護者の信頼を得られる管理栄養士となるでしょう。
まずは、管轄の保健所が主催するセミナーをご紹介します。
管轄の保健所が主催するセミナー
2-2高齢者施設でもお伝えしましたが、管轄の保健所が主催する給食研究会ではセミナーを開催しています。
高齢者施設だけでなく、保育園向けのセミナーも積極的に行っています。
保健所の担当者もどういった内容のセミナーが良いかアンケートをとっているため、ご自身が希望するセミナーを積極的に伝えてみましょう。
話は少し横道に逸れますが、この給食研究会ではボランティアで「栄養展」を年1回程度行っていることが多いです。
栄養展ではパネル展示などもあり、普段は別の場所で働く栄養士が集まって作成し、当日は一般の方の質問に答えます。
保育園栄養士の皆様のパネルは、いつもわかりやすく、かわいい展示です。
面倒かと思うかもしれませんが、勉強になりますし横の繋がりができて仕事にも活かせるため、こういった活動があれば参加してみると、知識も考え方も広がります。
各地の栄養展に参加すると、保育園はもちろん、病院や高齢者施設の展示もあり、健康や仕事のヒントを貰えるでしょう。
一般社団法人 母子栄養協会
一般社団法人 母子栄養協会は、母子の健康維持増進を目的とし、栄養に関する情報を発信する団体です。
- 「学びなおしたい」
- 「栄養や食事、本当にこれであってる?」
- 「実践に即した研修をしたい」
の解決を目的に、積極的にセミナーが開催されています。
このセミナーは、協会独自の「母子栄養協会オリジナルテキスト」を使用した、より実践的な内容となっています。
スキルアップしたい方には特におすすめです。
また、保育士や栄養士などを対象とした栄養に関するスキルアップセミナーを年2回開催しています。
知識のアップデートを定期的に行う良い機会となるでしょう。
親御さんの相談にのりたい方には「離乳食アドバイザー」「幼児食アドバイザー」の資格取得もおすすめです。
【出典:母子栄養協会】
その他
管理栄養士の職場は、病院、施設、保育園だけでなく社員食堂や企業で働く人もいます。
このような方は、主に成人健常者を相手に仕事をすることになりますが、やはり学びは欠かせません。
成人に多い問題は、生活習慣病やサルコペニア(筋肉の低下)に関することが多いですよね。
こうした内容は研究が盛んなテーマですので、セミナーを受け、知識のアップデートをしていきましょう。
各自治体でもセミナーが一般の方向けに行われています。
わたしたち管理栄養士はわかりやすい言葉で、対象者に響くような伝え方をしなくてはいけないため、一般の方向けの講座はそういった意味でも勉強になります。
サルコペニア対策を学び、筋肉を効果的につけるための知識をつけたいなら、スポーツ栄養のセミナーもおすすめです。
一般社団法人 日本スポーツ栄養協会は、「正しい情報発信や管理栄養士のスキルアップ支援、アスリート支援など」を行っています。
アスリートだけでなく、働き盛りのサラリーマンに向けて栄養マネジメントも行っていますので、興味深い話が聞けます。
基本的には有料ですが、時々無料セミナーも行っています。
メンバー登録(SNDJメンバー)をしておくと、セミナー情報がメールで送られてきますので興味のある方は登録をしておきましょう。
日本スポーツ栄養協会に関しては、下記を参考にしてみてください。
【出典:一般社団法人 日本スポーツ栄養協会】
スキルアップセミナーを探す際の注意点
主催者
参加したいセミナーを見つけた際は、必ずその主催者や主催団体を確認するようにしましょう。
セミナーは、栄養士会や保健所など比較的公的なものから、企業や個人で行うものまであります。
主催する団体や企業によっては、偏った内容になってしまうこともありますので、まずは公的なものや信用できる団体のセミナーを選びましょう。
参加したいセミナーを見つけた際は、必ずその主催者や主催団体を確認するようにします。
公的なものはたいていの場合問題ないと思っても良いでしょう。
ですが、団体や企業、個人の場合は
- 公式ホームページの有無
- 活動理念
- 活動内容
といった内容を確認してみると良いです。
内容
セミナーを探していてまず目につくのが、セミナーのタイトルやテーマです。
興味を惹かれるセミナーを見つけたらその内容をしっかりと確認しましょう。
タイトルやテーマから自分が想像している内容と、実際に開催される内容とで差が生じている場合もあります。
あなたの貴重な時間や、時には代金を支払い参加をするわけですから、吟味するようにしましょう。
また、自分が求めている内容かどうかを確認するのと同じくらい大切なことがあります。
自分が今、
- 「何を知りたいのか?」
- 「何を学びたいのか?」
そして、
「何をスキルアップして、何に活かしたいのか?」を考えてみましょう。
例えば、
- 病院勤めで疾病のことを詳しく知りたいのであれば、臨床栄養や医師のセミナーを探してみてはどうでしょうか?
- 高齢者施設で栄養ケアマネジメントを深めたいのであれば、嚥下機能や低栄養のセミナーも良いでしょう。
そんな風に、まず自分が何を学びたいのか考え、そこから幅広い視野を持ちながら内容を精査することが大切です。
講師
セミナーを行う講師については、そのセミナーに関するサイトやチラシなどに記載されていることがほとんどです。
ですが、インターネットやSNSなどでより詳しく検索してみることをおすすめします。
- どのような職場で経験を積んできているのか?
- 何を専攻しているのか?
- どのような仕事をしてきたのか?
など調べ、自分が求めているものに近いのか検討してみましょう。
おすすめは、学生に授業をしている大学教授と現場を知る医療従事者です。
実際に大学で教壇に立たれている方の講義は、とてもわかりやすいです。
内容はエビデンスに基づくものが多いだけでなく、聴講者を引き込み、楽しませる方法も知っています。
講義内容だけでなく講義方法などいろいろと勉強になります。
他にも現場を知る管理栄養士をはじめとした医療従事者のセミナーは、すぐに実践に活かせるヒントがいっぱいです。
他の現場の状況を知ることは意外とないですよね。
もし、そんなセミナーがあったら、迷わず参加してみましょう。
内容だけでなく、質疑応答も現場に即したものが多くなるので、おすすめです。
セミナー以外で管理栄養士がスキルアップする方法
ここまで、スキルアップにはセミナー参加がおすすめとして、様々な解説を行ってきました。
しかし、セミナーに参加したくても時間がなかったり、都合がつきにくかったりと、難しい場合も多々あると思います。
この章では、セミナー参加が難しいという方のために、他にスキルアップできる方法として書籍や資格についてご紹介していきます。
関連書籍
書籍の良いところは、セミナーよりもたくさんの情報を得られるところです。
実際に、セミナー講師が書いている本を読んでみると、セミナーの時より細かな内容を知ることができます。
書籍は活字で残るため、付箋をつけておけば何度も復習できますし気軽に勉強ができます。
本を読むのは苦手という人も、通勤電車の中、お風呂など、最初は5分からスタートしてみましょう。
毎日5分から始めても、自然と時間が長くなっていきますし、短時間でも継続すれば十分スキルアップできます。
何から読み進めればよいのか分からない方も多いと思いますので、私が今まで読んだ中でスキルアップに繋がった栄養に関する本をご紹介していきます。
「決定版 栄養学の基本がまるごとわかる辞典」 足立 香代子 監修
足立 香代子先生は、糖尿病食事療法第一人者の管理栄養士です。
基礎栄養学に自信が無い方、もう一度学び直したい方などにおすすめの内容になります。
一般向けの本になりますので、とてもわかりやすく復習にはおすすめです。
【出典:決定版 栄養学の基本がまるごとわかる事典】
価格:1,386円 (Kindle版)
「ビジュアル栄養療法」 丸山 千寿子、中尾豊 著
病気のメカニズムと栄養療法を繋げた本は少ない中、専門的な内容でありながら、わかりやすい図解入りの貴重な本になります。
臨床栄養は、学校だけの知識では足りないと感じている人も多いのではないでしょうか。
特に病院や高齢者施設勤務の方には読んでいただきたい内容です。
【出典:ビジュアル栄養療法: メカニズムからわかる治療戦略 】
価格:3,300円
「解剖生理をおもしろく学ぶ」 増田 敦子著
看護学生向けに書いている本ですが、からだと栄養素の関係をとてもわかりやすく説明しています。
私のバイブル的な本です。
解剖学や生化学は私自身も苦手でしたが、この本によりとても興味がわき、大切だということがわかりました。
この分野を理解することで、自信を持って栄養指導や栄養計画を立てられるようになると思います。
基礎からしっかり学びたい人にも、知識を深めたい人にも読んでもらいたい本です。
【出典:解剖生理をおもしろく学ぶ】
価格:3,520円
「こわいもの知らずの病理学講義」 仲野 徹 著
こちらの本は、番外編としてご紹介します。
からだの本質を知る上で勉強になる本です。
からだは、ある意味もの凄い精密機器であり、そのからだを正常に動かすためには栄養が必要だとわかる本になりますので、栄養指導で話を広げたい方やからだの雑学に興味のある方にもおすすめになります。
病理学という特殊な学問を、わかりやすくユーモラスに書いているので、読み物としても楽しめる本です。
【出典:こわいもの知らずの病理学講義 】
価格:2,035円
資格取得
資格は、栄養・食事・食育などさまざまな資格があります。
こうした資格は、その分野の基礎から応用まで順序よく学ぶことができるのでスキルアップにとても役立ちます。
ただし、資格取得には一定の時間や費用が必要になりますので、どの資格を選択するのが良いのかよく考える必要があります。
管理栄養士をすでに取得しているので、一般教養の範囲を超えた専門的な内容が学べ、かつ今後に活かせる資格が良いはずです。
ここでは管理栄養士におすすめの資格をご紹介していきます。
日本栄養士会 「認定管理栄養士制度」
先にご紹介した日本栄養士会には「認定管理栄養士」という資格があり、その分野でより高度な内容を学ぶことができます。
「認定管理栄養士制度」とは、各分野における「栄養の指導」について責任をもって実践できるレベルに到達したことを認める制度です。
そのためには、専門領域における熟練した栄養に関する技術と知識が要されます。
そして、その専門領域とは
- 臨床栄養
- 学校栄養
- 健康・スポーツ栄養、給食管理
- 公衆栄養
- 地域栄養
- 福祉栄養
などです。
認定を受けるには、指定の研修を終了すると共に、活動実績により認定試験を受けることができます。
今、自分が携わっている分野を専門的かつ実践的に学ぶことができ、今の仕事のスキルアップに直結することができるため、明日からの業務に反映させることができるでしょう。
【出典:公益社団法人 日本栄養士会】
次に、管理栄養士に特におすすめの資格「臨床栄養医学指導士」をご紹介していきます。
一般社団法人 臨床栄養医学協会「臨床栄養医学指導士」
栄養や食の資格はたくさんありますが、栄養の内容を学ぶだけで実際の職場に活かせる栄養指導などのスキルが身につかないことも多くあります。
しかし、臨床栄養医学指導士の講座では、栄養学だけでなく生化学や解剖生理学など文献に基づいた専門的な内容を基礎から応用まで学ぶことができます。
実際に管理栄養士の方が多く受講しており、その知識を栄養指導など職場で活用しています。
さらに、独立してフリーの管理栄養士として活躍されている方も多くいます。
管理栄養士が今よりスキルアップしたいのであれば、願ってもない資格です。
興味のある方は、臨床栄養学協会 小笹簾代表のInstagramをフォローをして、定期的に行われるインスタライブに参加して、内容を聞いてみることをおすすめします。
【出典】
他の栄養学の資格については、臨床栄養医学協会の以下のブログで詳しくご紹介していますので、以下を参考にしてみてください。
まとめ
ここまでスキルアップするために最適なセミナーやセミナー検索サイトなどをご紹介してきました。
今はスマホで応募できたり、ZOOMで参加できるセミナーも増えてきましたので積極的に参加してみましょう。
その際は日程だけでなく主催者、内容、講師などを吟味して選んでみてください。
時間をかけて本格的に勉強したい場合に、さまざまな分野のセミナーに加えて、資格取得についてもおすすめしてきました。
そして、セミナーに参加して知識を得たなら、栄養計画・栄養指導・献立など日々の業務に反映させていきましょう。
そうすることでセミナーから培った知識が自分のものになり、よりスキルアップへと繋がります。
そして、周囲からも今より更に信頼される管理栄養士へとステップアップできるでしょう。
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